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LADY GUN
【推理 推理小説】

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女刑事 上原若菜-4

 そんな美山静香は若菜と握手をする。その美山静香の背後から出てきた女性にまたまた驚いた。
 「あ…!な、何でここに!?」
腰が抜けそうだった。
 「あなたのプロポーズされる時の顔、拝みに来たんじゃない!アハッ!」
それは瀬川涼子だった。中島もいる。高田一家を殺害後フランスに飛んだはずの2人。まさか危険を犯して日本に帰って来てるとは思わなかった。
 「や、ヤバくないですか!?あっ…」
中央署の仲間がたくさんいる。聞かれてはまずいと口を塞ぐ若菜。そこへ島田署長が歩み寄る。
 「お友達だそうじゃないか。上原は元刑事と友達がいたんだね。」
 「あ、いや…」
汗が出てくる。
 「でもまぁ上原の命の恩人だ。そんな彼女に感謝の意を込めてな、中央署に復帰してもらったよ。美山君と一緒にな?」
 「えっ!?」
予想外の展開に驚く。
「命の恩人…、まさか高梨愛理を撃ったのは…!」
 「あらやだ、何の事かしら??」
あからさまに惚ける涼子。
 「ま、私は何も聞いていないから良くわからないけどな。フフフ」
 「し、署長、全部知ってて隠蔽を!?」
 「おいおい、人聞きの悪い事言うなよ。何の事だかさっぱり分からないよなぁ、みんな?」
中央署の署員、全員がニヤニヤしながらハイと答えた。
 「マジ…!?」
とても信じられない。署をあげての隠蔽に驚きを隠せなかった。
 「まぁあの事件は皇室も巻き込まれてしまったから宮内庁からも早く終結し新たな埃を立てるなと圧力がかかってたぐらいだからな。わざわざ新たな事実を掘り返す事もないだろうと判断したんだ。ある日瀬川君が美山君を連れて中央署に来てくれてな。事情は聞いたよ。私は上原がいなくなり有能な刑事が必要だと思ってな。だから説得して復帰してもらったんだ。その条件として必ず上原を復職させる事を言われたから、お前には復職してもらわないと困るんだよ。」
 「…」
復職はない。若菜は決めていた。困惑する若菜が顔を上げ刑務所の方を見ると建物に横断幕が掲げられていた。
 「可愛くてエッチな奥様になってね!」
と。そして窓から皆が手を振っていた。
 「バカ…!てかどうしてプロポーズされるの知ってたの??」
不思議に思う。
 「知らなかったのは若菜だけさ。所内にはしっかり中継されてるし!」
気付けば矢沢が撮影し映像を飛ばしていたのであった。
 「や、やだ…!」
顔を赤らめて手で隠す若菜。幸せを噛み締める若菜だが、やはり刑事に戻る気持ちにはなれなかった。


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