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LOVE AFFAIR
【アイドル/芸能人 官能小説】

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10.知らずに上がった舞台-3

 村本に腰に手を添えられて五反田の街をいざなわれながら、悠花は再び己が身を玩弄されるだろう屈辱感に苛まれつつも、抑えることができない期待感も同時に感じていた。長い脚の奥、アニマル柄のTバックに包まれた下腹部に男の顔面を押し付けられ、一週間も同じ下着を履き続けた不浄の場所の「味とニオイ」を直接堪能された羞しさは尋常ではなかったのに、体の奥から溢れ出る雫を漏らし、村本の顔面へ滴らせてしまった。羞恥に塗れているのに、そのことにより性感を悦ばせてしまう。男に脅迫されるまでは知らなかった自分自身の一面。理性、自尊心が邪魔をして容易には受け入れがたいが、示してしまった体の反応だけは事実としてどう自分の気持ちを取り繕っても無効にできるものではなかった。したがって、村本が目に一番目に入ったラブホテル、外装にもあまり手を入れられておらず歴史を感じさせるホテルを見つけ、そちらに足を向させ始めても、悠花は大きな抵抗をみせずに付き従って入っていった。
「こ、この、ホ、ホ、ホテルでいいよね」
 ラブホテルの部屋に入るまで待ちきれないくらいに高ぶって、短い言葉にもひどい吃音となりながら、入口前まで来ているのに悠花に了解を取ってくる。
「……どこでもいいから。人に見られないところに早くいきたいんだけど」
 芸能人として人目を避けたいことを理由にしたが、ラブホテルの看板が目に入った刹那にフラッシュバックが起こり、アパートの中で串刺しにされて何度も味わった絶頂の記憶が脳内をかすめて、男に導かれ歩みを進める中でもミニスカートの奥がムズムズと疼いていた。どうすることもできなかった。きっと今日も、男の変態的な性欲を向けられたら、どれだけ男をなじり、蔑んでも、体は淫らな反応を示してしまうだろう。
 そんな戸惑いを押し隠しつつも、外観は凛とした美人モデルの様相を崩さぬ悠花を連れて、村本は中壁で通りから隠してある入口をくぐった。
「――まさか、あそこに入ってくれるとはな」
 竜二と健介は顔を見合わせて笑うと、二人の後を追ってラブホテルに向かっていった。中壁の影から様子を伺うと、二人はすでに部屋を選んで、エレベータへと向かっていくところだった。二人がエレベータに乗り込みドアが閉まって見えなくなると、二人は中に入り、入口横の『管理室』と書かれたドアのチャイムを何度も鳴らした。
「は、悠花ちゃんっ……」
 古いために揺れながら昇る速度も遅く、定員数も少なく狭いエレベータの中で、扉が閉まるや否や、男が腰を引き寄せて正面から抱きついてきた。
「んっ……、ちょっ……! やめてっ……」
 エレベータの壁に背中を押し付けられ、ヒールのせいで身長差が出ているのを背伸びで補いながら、真正面からその醜い顔が迫ってくる。ところどころ皮が捲れた唇の端からはヨダレが光り、青ヒゲ面にも垂れている。口内からは悍ましい舌が、泡だった唾液を絡ませながら目の前に差し出されてきていた。肘を折った両手を体の間に入れて、男の肩を押し返そうとしたが、興奮による力は強くビクともしない。
「まだ、部屋に……、んっ!! ……ぐっ」
 二人だけとはいえ、エレベータの中だ。部屋のドアまでは公共の場であるのに、強引に唇を押し当てられ、口の中に舌がねじ込まれて、潤沢な唾液とともに口内を蹂躙してきた。唾液の音がエレベータ内に響く。唇を吸われながら薄目を開けてエレベータの階数表示を見ても遅々として進んでいない。
(……!)
 肌を露出している太ももに何かが触れた。抱き寄せられた瞬間に、男の勃起を脚に擦りつけられ、チノパン越しにも男の興奮は最高潮に達していることは分かっていた。だが、今触れた感触は、古アパートで犯された時に何度も体に触れさせられた、熱くヌメった肉塊の感触だった。村本はディープキスをしながら、チノパンの前を開けて男茎を取り出し、壁に押し付けた悠花の美脚の滑らかな太ももに透明な粘液まみれの亀頭を擦りつけてきたのだ。
「んっ、バ……。バカ……、そんなの出すなっ。ちょ、……んぐっ、……聞いてる?」
 エレベータが漸く停まった。扉が開いたその向こうに人が立っていて、今の中の様子を見られたら――、そんな思いが頭をよぎって身を捩って引き離そうとするが、強く抱きしめられていてはどうすることもできない。


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