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LADY GUN
【推理 推理小説】

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運命の銃弾-3

 田口も応戦する。パンチと蹴りの嵐だ。目まぐるしい攻防が繰り広げられる。次第に防御が効かなくなる。お互いに相手の攻撃に顔を歪めては反撃している。腹を蹴られ吹っ飛ぶ若菜は壁に激突する。その衝撃は小屋をも揺らす。
 「いいカッコだ。興奮するぜ!」
床に転がる若菜はのチラリズムにニヤニヤする。すぐに起き上がり田口に向かい得意の背負い投げを食らわす。
 「ぐわっ!」
激しく床に打ちつけられる田口。受け身を取れず背中を強打し息ができない。
 「意外と軽いわね。」
苦しみながら息を整え立ち上がる田口。
 「ふざけやがって!」
突進する田口は若菜にタックルを食らわす。
 「あっ…!」
そのまま背後に押し倒される。
 「女のくせに生意気なんだよ!!」
田口は手で若菜の股間を押さえつける。
 「ああん!」
スカートもろとも激しく性器を弄る田口に快感を感じてしまう若菜。
 「本当にゲスね!」
若菜はとっさに両足で田口の首を締め上げる。
 「ぐっ!!」
スカートは捲れ上がり性器の目の前にある田口の顔が見える。田口の顔と性器がパンティ一枚の距離だ。若菜は恥じらいを捨て一気に田口の首を締め付ける。
 「ぐっ!この…野郎!」
もがく田口だが締め付けは弱まらなかった。田口の意識が薄れていく。
 (勝った…!)
若菜は勝利を確信した。あと少しで田口を落とせる…、そう思った瞬間、パン!という乾いた音が響いた。
 「っく!!」
若菜の太股に激痛が走る。あまりの激痛に田口の首から脚が解ける。銃だ。銃に撃たれたのだった。
 「だ、誰が…」
若菜は脚を抑え振り向く。するとボロボロ状態の愛理が銃をこちらに向け構えているのが見えた。
 「死…ね…」
愛理が銃を構えた。
 (ま、まずい…)
若菜は死を覚悟した。次の瞬間、再び銃声が鳴り響いた。終わったと思った。何もかもが終わったと思った。田口を目の前にして復讐を遂げられなかった悔しさを感じた。
 「ん…?」
撃たれていない。まだ死んでいない。丸めた体を解き愛理を見る。
 「えっ…?」
信じられない光景が映る。硝煙が出ていない事から愛理は発砲していないようだ。しかし額には銃痕が見える。愛理は額に銃弾を受けていた。激しく流れる血。愛理は力なく床に倒れた。
 「一体誰が…?」
若菜は杏奈を見る。しかし物陰からビクビクしながら見ている姿に銃を撃ったのは杏奈ではなさそうだ。そして再び発砲音が聞こえた。
 「ぐっ…!」
今度は田口が太股を撃たれた。若菜は周りを見渡した。新たな敵に緊張が走る。


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