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変容
【教師 官能小説】

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馴致-6

 恵にとって浣腸は三度目の体験だった。

 出産の時に産院の処置室で二度の経験がある恵だったが、その時同様、左側を下にして横向きに寝て、膝を抱えた格好になる。

「そうじゃない。さっきのザーメンを舐めた格好になれ。」

「!?」

 まさか、そんな屈辱的なポーズで浣腸をされるのだろうか?

 今更ではあるが、さすがにその格好をするのには抵抗があった。
 しかし、もう後戻りはできない…。

 羞恥心を無理矢理ねじ伏せ、恵はベッド上でゆっくりと言われた通りのポーズをとった。

 男は体位を変える恵を見ながら、ビニール袋から二つの物体を取り出した。「イチジク浣腸」と書かれている薄紫色の箱と直径3cm程の円形プラスチック容器。
 男は薄紫の箱からイチジク浣腸を取り出した。ピンポン球程の楕円形の球体に5cm程のノズルが付いたそれを、恵に向かって差し出して命令する。

「口を開けろ。」

“まさか口に浣腸液を入れるつもり?”

 有り得ない想像に恐れおののく恵に男の声がかかる。

「中の薬液を口の中で温めておけ。」

 安堵して開けた口の中に球根のような浣腸容器が入れられた。
 思った以上の大きさに驚く恵。

 頬を膨らませたまま、口からノズルを出して浣腸容器を口内で温める恵の姿は、滑稽の一言でしかないが、男は一瞥しただけで、恵の足下に回ると、じっくりと突き出た尻を観察した。

 元々小さかった恵の尻は、監禁生活を経て更に薄くなっており、タンポン入りの腟口はもちろん、小菊のような尻の穴も丸見えで、坐骨結節までくっきり浮き出ている。
 恥丘から続く濃い陰毛は、大陰唇の両脇を経て尻の穴周囲まで覆っており、小柄で童顔である恵の見た目からは全く想像ができない程卑猥な光景だった。

「下準備として尻穴をほぐす。」

 男はそう言うと、ワセリンを自らの中指に塗って、恵の尻穴周囲に塗り込め始めた。

「んっ!」

 イチジク浣腸をくわえたままの恵の鼻から息が漏れる。
 他人はもちろん、夫にすら触れさせなかった禁断の区域。
 その場所を、仕方ないとはいえ、他人にいじくられる恥ずかしさに恵は必死に耐えていた。瞼は強く閉じられ、額には険しい皺が寄っている。

 そんな恵の様子を感じながらも、男の指は容赦なく恵の尻穴をほじくり返していく。
 
 ワセリンを付けた男の中指は、キュッと締まった恵の菊穴の中心に苦もなく沈み込み、外肛門括約筋を内側から広げるように揉みほぐしながら、徐々に奥に侵入していく。

「んんっ…ん」

 尻の穴に指を突っ込まれ排泄器官を内側からいじり回される感触は、想像以上に恥ずかしく、自ずと肛門に力が入るが、浣腸容器を口にくわえたままでは歯を食いしばる事もできず、その力はささやかなものだった。


 名も知らぬ赤の他人に尻の穴をほじくられるなど、本来全く有り得ない。身も心も許したはずの夫にすらそんな事はさせなかった。
 しかし、本当なら鳥肌どころか吐き気すら催すはずのその行為を、恵はほとんど抵抗無く受け入れている。


 拉致監禁され、眼前で人が殺されたという異常極まりない状況。
 イラマチオに浴尿、精飲。
 ハメ撮り。
 オマルでの排尿や絶頂時の失禁。
 全裸での犬のような食事。
 汗や唾液、愛液や精液、恥垢などの清拭と尿や経血などの汚物処理。
 フェラチオ10回、飲尿4回、中出しセックス6回…合計20回の倒錯した性行為。
 夫にも見せた事がなかった本気のイキ顔とよがり声…。


 これらの要素が混ざり合ってできあがった『変容』という名の毒は、その致死性の高さに反して遅効性だった。
 その毒は、自身が自覚できない程ゆっくりとだが、確実に恵の認識を侵し、今や正常と異常の境界線は薄れ消えかかっている。
 加えて、「カウントを稼ぐ事こそ大事」で、「ここでの事は誰にも知られない」という認識は、あれほど強固だった恵の貞操観念を粉々に打ち砕いていた。


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