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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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無謀3-6

「手も添えていい」と指示を変える。
 待ちかねたかのように付け根を握ってきた。手のひらで睾丸を転がす。強い吸引に下半身はしびれきっていた。俗に言うバキュームフェラだ。そのまま舌でぞろりと舐めあげられると、腹筋が収縮する。奈津子にそれを見られるのが悔しい。やわやわと揉まれている睾丸も気持ちがいい。人差し指を親指で輪を作り、忙しなく上下させる。なかなか上手だ。射精感が込み上げる。
 行為中の顔を見られるのは今でも恥ずかしがる。髪の毛を束にして掴み、顔を伏せるのを許さない。頬をへこませている顔。完全なフェラ顔を正面から田倉に見せていた。
 尊大な態度は初日の負けをできるだけ返したいと思っているからだ。奈津子の方は勝ち負けなど意識しているはずもないが。   
 食事している以外は責め続けた。今日も結合よりも肛門を調教するのがメインだった。浅い位置から徐々に深い位置まで腸内を執拗に愛撫した。SMやグロテスクな趣味はないが、少しでも前進させるには必要な行為だった。
 顔を覆って泣く姿に哀れみを感じなくはないが、嗜虐的な感情に悦びを見いだしていた。危ない橋を渡っているのだ。これくらいなんてことはない。
 その唯一残っている処女は田倉のものであることは伝えてある。節くれ立った指の二本まで含むことができるようになった。それでも挿入は無理だ。時間を掛ければここでのセックスは可能だと思っている。排泄器官で官能を覚えていることは、奈津子の反応で分かる。感度がよいのだ。
 夕食後、これ以上は苦しみを与えるだけだと考え、適当なところで切り上げてベッドに連れて行った。昨夜から射精を控えていたぶん、最後の日は佐伯と兼用の肉穴を夜通し使うことになる。
 激しい羞恥のあとのセックスのせいだろう、ベッドの上で奈津子は悶え狂った。突き通しながら、次々に体位を変えていった。まずはフェラチオで決めることにした。
 ラグビーボールでも持つように小顔を手のひらではさんで、乱暴にペニスを抜いた。歯に当たる感触がたまらない。口を開けるよう指示した。田倉は身震いして奈津子の顔面に思いの丈をぶちまけた。耳の穴や鼻の穴にも大量の精液が飛沫した。
 二回戦を始めたときであった。電話が来ることは分かっていたが、思ったより早かった。完全に精液を絞りきっていない生ペニスを再び膣の中に差し込んで、脇の下から両手を差し入れた。奈津子の頭部を抱きかかえて腰を跳ね上げようとしたときであった。
 二回戦からは荒いピストン運動になることは奈津子は分かっている。唇を半開きにして女の生々しい表情――ペニスを欲しがる顔――を田倉に見せていた。
 奈津子のケータイはすぐに取れる位置に置いてある。ブーブー鳴るのをわざと放置した。奈津子の反応を見たかったからだ。鳴ったとたん膣がキューッと収縮した。心地よい締まりだった。体が電話に出たくないと言っている。一番きつい締まりの部分に亀頭がくるよう内部でペニスの位置をずらす。
 何十回鳴ったか分からないが、出るよう指示した。夫婦の会話を聞く趣味は持ち合わせていない。ペニスを差し込み直しながら、ケータイをあてた反対側の耳をしゃぶった。
 声がハスキーなのは粘っこい肛門責めで声をあげすぎたせいだ。佐伯の存在を意識しながら、深々とペニスを挿入して腰で円を描いた。体を密着させると呼吸が乱れるのが分かる。
 とにかく“負け”は認めたくない。佐伯に間男とのセックスの声でも聞かせてやろうと、いじわるな気持ちになる。
 唾液でべちょべちょにした耳の穴に、「帰りの時間を聞きなさい」と囁く。ケータイを遠ざけて、吐息のような声で「はい」と答えた。
「直接会社によるのかな?」
 フーッと耳の穴に息を吹きかける。それを電話で聞いて、奈津子は田倉にうなずいた。
 褒美のつもりで腰を跳ね上げて、突き込んだ。それを繰り返す。ゆったりとしたセックスに戻すと奈津子は空咳をした。どうやら体調が悪いことにするらしい。
 田倉は顔をあげ、わざとらしく咳をする唇を見る。精液の匂いがした。恥じらうように唇を閉じる前に吸い取った。舌を絡めると、とたんにたっぷりの唾液を生み出した。
 首を振ってキスを振りほどき、カゼをひいたと早口で言った。
 奈津子の膣の中でペニスはギンギンに勃起している。膣のザラつきが亀頭を刺激する。通話を終える直前にリズミカルなピストン運動を始めた。ぴたりと唇を塞ぐと待ちかねたように小さな舌が伸びてきた。両手で頭部を抱き直す。このままペニスを納めたまま射精することにした。奈津子の許可など必要ない。満足するまで抜くことはない。この女は俺のものなのだから。


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