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Twin's Story 「Chocolate Time」
【兄妹相姦 官能小説】

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秘密の恋人-2

 その日の晩、入浴を済ませたケンジは、約束通りマユミの部屋を訪ねた。
「マユ……」恥じらいながら顔を赤くして、後ろ手にドアを閉めたケンジは、ベッドに座ったマユミに近づいた。そして手に持っていたチョコレートの箱を差し出した。
「ケン兄」マユミはにっこりと笑った。「コーヒー淹れてくるね」
 マユミはケンジをベッドに座らせると、階下に下りて、トレイに二つのカップを載せて戻ってきた。

 並んで座った二人は、チョコレートをつまみながら同じように頬を赤く染めていた。
「ケン兄」
「何だ?」
「なんか、昨日からケン兄が別人に見える」
「別人?」
「うん。もうお兄ちゃんとしては見られない」マユミは笑った。
「そう言われれば俺も」
「ケン兄も?」
「うん。って言うか、俺、結構前からおまえを妹として見られなくなってた」
「どういう事?」

「じ、実はさ……」ケンジはもじもじしながらうつむいて言った。「俺、マユとエッチしたい、ってずっと思ってた」
「そうなの?」
「うん。ごめん……」
「謝る事ないよ。あたし嬉しい」
「だ、だって、俺、いやらしい目でおまえを見てたって事なんだぞ?」
「ケン兄がさ、女なら誰でもいいからエッチしたい、って思ってたのなら、ちょっと軽蔑しちゃうけど、あたし限定だったんでしょ?」
 ケンジは頷いた。

「でも、どうして?」
「おまえ、かわいいし、その……優しいし、いい匂いだし、柔らかそうだし、あったかそうだし、それに、」
 マユミは笑いをこらえながら次の言葉を促した「それに?」
「お、俺さ、前に偶然おまえが部屋で着替えてるところ、見ちゃって……」
「え? 覗いてたの?」
「だ、だから偶然だって」
「ケン兄だから許す」マユミは笑った。「で、あたしの身体を見て興奮したって事?」
「興奮、って言うか……まあ、興奮なんだろうな。身体がすごく熱くなって……」
「そういう時って、男のコは一人でやっちゃうわけ?」
「うん」ケンジは真剣な顔をマユミに向けた。「一人でやって、一人でイく。そして虚しい気分に浸る」
「あははは! 大変だね、男のコって」

 ケンジはコーヒーのカップを持ち上げた。
「女子は、そんな風にはならないのか?」
「そんな風?」
「かっこいいオトコに抱かれるのを想像して、興奮して、自分で身体を刺激して慰める、とか……」
「あんまり聞かないし、あたしもそんな事、した事なかった。でもね、」
 マユミは恥じらったように上目遣いで言った。「ケン兄に抱かれる事を想像して、最近自分でやったりしてたんだ」
「えっ? そ、そうなのか?」
「うん」
「お、俺とエッチしたかった、って事?」
「そうだよー」マユミは照れくさそうにケンジの右腕に自分の両腕を絡めた。「だから、昨夜はとっても嬉しくて、幸せだった。願いがなかった、って事だから」
「お、俺もだ、マユ。俺も昨夜は天に昇るような気持ちだったよ」
「そう……良かった。あたしたち、想い合ってたんだね、壁一つ隔てたところで」
「そうだな」

 穏やかに長いため息をついた後、ケンジは言った。「でも、マユ、」
「なに?」
「おまえが以前つき合ってたとかいう先輩から胸を触られた時は拒絶したのに、なんで昨日は俺を受け入れてくれたんだ?」
「ケン兄に抱かれたい、って思ってたから、ってさっき言ったでしょ?」
「でも、いきなりキスされたりしたら、恐怖感とか感じるんじゃないのか? 俺、あの後おまえにひっぱたかれる、って覚悟してたぞ」
 マユミは微笑みながらケンジの手を取った。「ケン兄だから……」
「え?」
「ろくに話もした事のない相手に、いきなり抱きつかれたら、たぶん女の子はみんなびっくりしちゃって、拒絶しちゃうよ。でも、ケン兄とは生まれる時からずっと一緒だし、今までいっぱい話したりしたじゃん」
「そういう事なのか?」
「それは大きいと思うよ。よく知らない相手からいきなり触られるのは、やっぱりイヤだけど、ケン兄みたいにその人がその時、どんな顔をして、どんな事を言って、どういう事するのか、って事がわかっていれば安心だよ」
「安心……なんだ」ケンジはほっとしたように小さなため息をついた。
「ケン兄の反応は予想できるもん。ずっと一緒に暮らしてるからね。うん、やっぱり安心感だね」マユミは微笑んだ。
「そうなんだな……」ケンジは頭を掻いた。

「男のコはそうじゃないんでしょ?」マユミは悪戯っぽい笑みを浮かべて、ケンジの顔を覗き込んだ。「あんまり親しくなくても、エッチしたいって思えばできちゃうんでしょ?」
「うん。おそらく」
「だよね。だから性犯罪がなくならないんだよね」
「お、俺はそんな事しないからな」
「わかってるよ」マユミは優しく言った。

 それからマユミはチョコレートの空き箱と、空になった二つのカップが載ったトレイを持ち、自分の机に運んだ。そして振り向き、ケンジの目を見た。「ケン兄、今夜も……」
 ケンジは緊張したような笑みを浮かべて頷いた。


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