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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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親対子-4

「んもぅ!リハビリ代が後ちょっと足りないとかそういう話あるんかいな!」

私達は先生の話に衝撃を受けたのち、病室で考えをまとめる事に。

あの時、私が先生に渡した約十万円、それを受け取った先生は自信に満ち溢れた顔で
「お任せ下さい!」って言った。これで私の努力は報われたと思ったのに、後で先生が
 確認した所、金額が微妙に到達出来ていなく。これではしばらくリハビリは出来ても  肝心な所で突き放され、元のぎこちない体に戻りかねない。

「どうしよう、改めて母さん達にリハビリ代の事で電話しようか、でも可能性は低いな
 君が言っても聞いてくれないくらいだし」
「…もう一度バイトしようか、でも今頃違うバイトが入ったと思う、私の為に態々バイトのペース開けといてくれたのに、これ以上我侭は」
「どうして、こんな事に」
「こーなりゃ手段を選んでる場合では」
「杏っ!」
「…ゴメン、もうしないよカラ」

空気が重くなる、またしても壁が…

「はぁ、どうすんだよ何とかリハビリを頑張って、でも素人の僕がどーこ出来る訳じゃ」
「値切れ無いだろうか、ちょっと色仕掛けでもして」
「あっ、杏ぁ!」
「冗談よ、何赤くなってんのよかぁわいいー♪」
「んもぅー、何か先生は妻子持ちだって聞いたよ」
「そうか、それは色々とまずいな、エリート医師、美人女子高生とまさかの」
「ホント困ったな」

私の冗談を軽く蹴飛ばし、再びお互い深厚な表情を浮かべ。

「はぁ、何で払ってくれないんだろ、やっぱもう諦めてんのかな」

弱りきる彼、やっぱり私は絆の親を許せないし、そういう行動が理解できない。
 何でなのよ、親なのに、ん?親…

頭上に電球が付いたように、私はハッとする。

そうだ、絆の親が駄目でもウチの親は…

ただあの馬鹿父がいるから、でも理解者である母も居るし、他に方法が無いのなら。

「杏?」

決意を固め、椅子から立ち上がる私を見上げる絆。


「それじゃーご馳走様ー、またねー」
「何時でもどうぞー♪」

翌日、夕日が沈む中、私はお世話になった優梨子サンのトコの喫茶店で、母と共にご挨拶も兼ねて、お茶をした。

「いやー、社員割引って微妙に何か違うけど杏のお陰で得しちゃった♪」
「お店、今日も繁盛してたね…」

暗いトーンで返事する私に、異変を感じた母は私に振り向き。

「どうしたの?何かあった?」
「え、あーいやその…」

どうしよう?打ち明けようか、でも…

ここに来て迷いが生じた。しかし母の優しく柔らかい顔が、私を後押しする。

「お母さん、あのね…」



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