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LADY GUN
【推理 推理小説】

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Fall in Love-4

 「私は上原さんの気持ちが凄く良く分かる。刑事でありながら1人の人間として憎しみを抱く気持ち…、私には凄く良く分かる。わたしは上原さんの為にならもう一度、人が殺せる。上原さんの指示ではなく自分の意志で。私が高田一家を許せなく思ってるから。だから私の意志なの。」
 「刑事として可愛い後輩の為ですか?」
 「もい私には刑事を名乗る資格はないわ?強いて言うなら上原さんが人を殺めるのを1人だけにしてあげる為、かな。」
 「なーんだ、やっぱ可愛い後輩の為じゃないですか〜。」
 「後輩と呼ぶには立派すぎる刑事よ、上原さんは。だから中島さんも惹きつけられるんでしょ?」
 「そうかも知れませんね。ただのスリルだけじゃないのは確かですよ、上原さんの話に乗ったねはね。」
お互い目を合わせニコッと笑った。それから少し無言の時間が過ぎた。
 色々長話をしているともう時間は0時になっていた。するといきなり涼子がとんでもない事を言った。
 「中島さん、セックスする?」
 「えっ!?」
中島は体をビクッとさせて驚いた。
 「な、何をいきなり!?お、俺をからかってるんっすか!?」
動揺して汗が出る。
 「そんなに驚かなくても…。そっか、オバサンとするのも嫌だよね。私には何もお礼が出来ないからって思ったんだけどね。」
ニコッと笑う。
 「そ、そんな事ないっすよ!」
 「いいわよ、お世辞は〜。」
 「いや、違うっすよ!瀬川さんは美しい女性です!ヤラせてくれるってゆーなら是非ヤラせて貰いたいぐらいっす!」
 「アハッ、やだ〜!」
すると中島は言葉が止まらなくなる。
 「俺は長い間瀬川さんを見つめて来ました。十何年もです!ずっと見てきました。初めは仕事として見つめていましたが、だんだん違う事に気付きました。俺は瀬川さんに惹きつけられていたんです。それは恋心、です。」
 「こ、恋…!?」
涼子は思わず顔を赤らめてしまった。
 「俺はずっと片思いしてたんです。気付いたら好きになってた…」
涼子に動揺が伝染する。
 「わ、私は人殺ししただけでなく、これから外国で余生を過ごすだけの人間なのよ…?」
 「違う!瀬川さんは今から生まれ変わるんです!瀬川さんは今までつらい思いをした分だけ、それ以上の幸せを掴む為にこれからの人生が用意されているんです。もしダメなら…、いや、ダメでもいい。僕とその人生を一緒に過ごして下さい!ダメならこれまで同様、瀬川さんをつけて行きずっとあなたを見つめていますから!」
 「ち、ちょっと…、何を言ってるの…?」
熱くなる中島に涼子まで額に汗をかいてきた。
 「俺はパスポートを持ってる。フランス行きのチケットも実は2枚用意させてます。どっちにしろ僕はあなたと月曜日に日本をたちます。もう決めたんです!」
 「な、中島さん…」
何をどうしていいかさっぱり分からなかった。中島は若菜に偽造パスポートと飛行機のチケットを頼まれた時点で2枚のチケットを頼んでいたのであった。
 「僕は好きです!瀬川さんの事が好きです!好きなんです!」
 「中島さん…」
動揺する涼子だが、風俗上がりで麻薬を売り殺人まで犯したオバサンをそこまで思ってくれる中島が嬉しかった。しかし自分の汚れた人生に中島を巻き込んでしまう事には抵抗があった。
 「中島さん…そんな急に言われてもどうしていいか…。」
中島は涼子を困らせてしまったと思い我に返る。
 「す、すみません。つい…。あ、でもしたいです。瀬川さんとヤリたいっす!ヤラせて下さい、是非!」
 「た、立ち直り、早っ…」
 「好きな女がヤラせてくれるって言ってるんです。そりゃヤリたいじゃないですか?」
 「ま、まぁそうだけど…。なんかそんな風に言われると緊張しちゃうな…」
その時の涼子の気持ちはソープランドで客に股を開く時の気持ちとは全く異なっていたのであった。


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