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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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本当の優しさ-4

「もうリハビリが出来ないっ!?」
「!!?」

診察室のドアから耳にする絆の声。

「君がリハビリを行うに関してお金が掛かるのは…解るよね?」
「は、はい…」

何?どうしてリハビリ料の事で呼ばれてるの?しかも絆一人で。
 本来こういう事は親が払う筈なのに。私はこの異様な会話に雲行きが怪しくなっていき

「言い方が冷たいかも知れないケドこっちもボランティアでリハビリをしている訳じゃないんだ、君がリハビリを申し込んできてたった一回お金を払ってだけであれ以来一度も
 リハビリ料を支払わないならこちらとしても困っちゃうんだ…」
「……。」

物腰柔らかく優しく彼に問いかける先生。そして一番気になってた事を口にする。

「リハビリ代って、君のお父さんお母さんが払ったんだよね?」
「!!それは…」

動揺する絆、どういう事?

「どうして、あれ以来君の両親は君にリハビリ代を払ってくれないのかな?」
「……。」
「…んー、ちょっと君の家に電話して見る」

口ごもる絆に困り果てた先生は、近くの電話に手を掛けようとし、それを見た絆は慌てて

「スミマセンッ!そのリハビリ代は僕が出しましたっ!」
「えっ!?」

私も先生と共に扉の外から驚く、通りすがる人の視線がちくちくするも関係ない。

「一体どういう事だい?と言うかどうして君の両親は君の為にリハビリ代を出さないんだい?僕が出したって事は君自らリハビリをしようと思って、普通に親がさせた訳じゃ」
「はい……」

ゆっくりと力なく、頷き、事の事情を打ち明ける。

「僕が心臓病を患っていて、二十歳までしか生きられない事はご存知ですよね?」
「う、うん…」
「僕は15歳、そしてもうじき16になる。だからこうして生きていられるのも後僅か
 そして今こうして大怪我を負って、入院、何時退院出来るのか解らない、一年後三年後
もしかしたら五年後、それだったら。」
「どーせもうじき死ぬんだから、今更頑張って退院しても無駄だ、ならばいっそこのまま
ここで死期を迎えてくれ…、そう考えているんだね、君の両親は。」
「まぁ、平たく言えば…」
「!!」

絆の両親が頭に浮かび、急に怒りが込みあがっていき…

「でも、だからと言ってこのまま人生を棒に振り、何もせず死を迎える、そんな事自分の為にも、そして自分を支え愛してくれる人の為にもっ!。僕は退院したい、そして残りの人生を愛する人と過ごしたいっ!だから、だからぁっ!」

想いを吐き出す絆、突然の派手な意思表明に目を見開く先生。

ババァ(絆の母)達を許せない私は、我を忘れ、そのまま床を激しく蹴り上げ奴らの下へ

「!!」

その足音を耳にし、嫌な予感を察した絆は、会話中にも関わらず、咄嗟に立ち上がり座ってた椅子が倒れ、そのまま扉を乱暴に開き、辺りを見渡し、物凄い勢いで廊下を走っていく私の背中を目の当たりにし、追っかけようとするも

「待て、何処に行く気だ、やめなさいっ!」

心臓病で、その上大怪我を負っている彼を病院から抜け出し走らせまいと、片手で肩を
 強く掴み、制止をし。

「杏……」

私の居なくなった廊下を、ただじっと見つめる絆。




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