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愛しているから
【青春 恋愛小説】

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カミングアウト-2

それでも、彼女らに関する話題の中に下ネタ関係の話が今の今まで出てこなかったのは、彼女らに対する気遣いからか、もしくは俺らが純粋だったからか。


普段は平気でいかがわしいDVDを貸し借りしているのに、こういうことについては純情だった。


そんな俺達が、なぜこんな話題になって、俺が責められている状況に陥っているのかというと、つい先ほどの歩仁内のカミングアウトが原因だった。



   ◇   ◇   ◇



「なあ、ついにおれらも結ばれちゃった」


何の前触れもなく、いきなりサラリとそう言ってのけた歩仁内。


それを聞いた俺と修は、ブーッと飲んでいたコーラを噴き出してしまった。


「マ、マジか!!」


思わず身を乗り出して、向かいに座っていた歩仁内の胸倉を掴んで、揺すりあげた俺。


声が上擦ってしまうのは、童貞故の焦りからだろうか。


しかし、一向に動じないヤツはニッコリ笑いながら、


「うん、こないだの日曜ね。これでおれ、筆下ろし完了」


と、そっと俺の手を払いのけた。


「…………」


「まあ、付き合って4か月くらいなら妥当ってとこか。でも、本間が女になっちまったってのは微妙にショックだけど」


言葉を失う俺とは対照的に、修がクククと笑いながら、しなびたポテトをつまんで口に放り投げた。


歩仁内の彼女である本間江里子さんは、絵に描いたような清純派で、眼鏡で隠れた瞳はとても綺麗な、隠れアイドル的な女の子だった。


本間さんが女になって、俺もショック……って、いやいや、そういうことじゃない。


もっとショックなのは……。


「でも、好きならそういうことしたくなるのは自然なことだろ?」


歩仁内が修にそう言うと、奴は手をヒラヒラ振りながら、


「お前、その言葉そっくりそのまま石澤に言ってやって」


と、ため息を吐いた。


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