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寝取りの騒ぎ、宵の両国
【歴史物 官能小説】

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寝取りの騒ぎ、宵の両国-5

 数日後、権造たちは御材木蔵近くの空き家を借り受け、おりんをそこに配し、いい女の噂をさかんに振りまい た。そして、夜ごと床下に身を潜めること五日間。平六たちもそろそろこの計画に疑問を抱き始めたころ、化け物が現れた。

 寝間の床下に筵(むしろ)を敷き、ぼんやりと権造たちが寝そべっていると、床がミシリと鳴って誰かがゆっく りと歩き始めた。おりんの足音と違って床のきしみが大きかった。しばらくすると、おりんの短い叫びが上がった。すわとばかりに急いで床下 を這い出し、縁側から寝間に駆け込むと、淡い行灯の明かりの中、目隠しをされたおりんのそばに南瓜ほどの大きさのふぐりがぼんやりと浮か んでいた。しかしよく見ると、それは生身の金玉ではなく、中に小さな蝋燭の点った張りぼてだった。それを黒装束の男が手にぶら下げてい る。

「この野郎、神妙にしやがれっ!」

権造が叫び、平六と銀助が男に飛びかかろうとしたその時だった。何者かの腕が権造を後ろから羽交い締めにし、 別の腕が彼の腹に強烈な当て身をくらわせた。激痛に苦悶する間もなく岡っ引きは意識を失った……。

 権造は気がつくと、あたりは真っ暗だった。どこかで誰かの呻き声が聞こえる。殴られた腹がズキズキする。手 を当てようとしたが、腕を縛られているらしく動かせなかった。脚も縛られているようだ。暗いと思ったが、顔に圧迫感を感じる。どうやらき つく目隠しをされているようだった。

呻 き声がひときわ高くなった。女のものだ。あれは、おりんの声だろうか……。その呻きには艶があった。何か肉と肉とがぶつかるような音もし た。

「ああぁ〜〜〜〜」

これは交接の時に女が漏らす声だった。権造は芋虫のようになった身体を動かし、声のするほうに這っていった。 畳の目が頬をこする。ふと思いついて目隠しの布を畳にこすりつけた。きつく縛ってあって容易には外れない。しかし根気よく何度もこすりつ けると、ようやくわずかにずれて片目があいた。

寝 転がりながら権造が目にしたものは、隣の部屋で黒装束の男に犯されているおりんの姿だった。這いつくばって尻を掲げ、後ろから太い肉棒を ぶちこまれている彼女は、目隠しされた顔を布団に押しつけて呻いていた。いや、よがっていた。その周りを四人の黒装束の男たちが取り囲ん でいる。その足もとには明かりの消えたふぐりの張りぼてが転がっていた。

(なんてぇことだ。化け物の正体はあいつらだったのか。ふぐりは単なるこけおどしの道具だったのか)

権造は歯ぎしりをした。

 男は盛んに腰を振り立て、男根が見え隠れするたびに、おりんの尻肉が激しく揺れた。

「ああっ、ああっ」

おりんはきつく布団を握りしめ、淫液にまみれた大きな竿は容赦なく肉壺をえぐっていた。やがて、男は腰の振り を速めると、突然上体を反り返らせて動かなくなった。精を放ったのである。尻をひくつかせているおりんからその男が離れると、今度は別の 男が装束の下を脱ぎ捨て、入れ替わるようにして滾った怒張を陰唇に押し当てた。ブスッと一気に根元までめりこませると、おりんの身体がビ クッと震えた。あとは、魔羅による執拗な凌辱……。権造はそれを見つめながら身をよじった。

(くそっ、お咲もあんなふうにして廻されたのか。次々に、しつっこくやられたのか……)

おりんの声には、初めは犯される切なさがあったが、次第に喜びの色が濃くなり始め、三人目の男を相手にする頃 には完全に牝の声になっていた。

「ああっ、いいっ」

後ろどり(後背位)から本手(正常位)に変わると、おりんは腕を男の背に回し、両脚を男の腰にからめ、自分か ら尻を揺すり上げていた。ほぐれた陰唇からは喜悦の滴りが夥しく溢れ、布団をぐっしょりと濡らしていた。


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