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秘剣露時雨秘裂返しのお満
【コメディ 官能小説】

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赤玉絶頂のその裏で-2

そんな雰囲気の中、射精の後始末を終えた超早漏の半作務持次郎が戻ってきた。

持次郎が道場を飛び出した瞬間、芳しい栗の花の残り香を漂わせていたから、誰もが持次郎に起こった事を承知していた。なので、持次郎のさっぱりとした顔を見た途端、我慢が出来なくなってしまった。

「せ、拙者も、は、はらたつのりにござる」

1人が走り出すと、後は群集心理の如し。門弟達は入れ替わり立ち替わり次々と厠に走り、反り返ったイチモツを握りしめると、勢いよくシコシコと擦り始めた。

この日、門弟達にとって幸いな事があった。なんと門弟の1人が昨日入手したという春画を持ち込んでいて、稽古の前に見せびらかしていたのだ。

気心の知れた門弟達は、順番にその者から春画を借り受けて、シコシコを扱いて溜まったモノを放出させていった。もちろん、一番にそれでシコシコしたのは持ちこんだ門弟だったのは言うまでもない。

門弟達のシコシコが一巡すると、大切な春画は元の持ち主の手元に戻った。手元の戻った春画を手にし、持ち主は大いに嘆いた。春画には誰の者とは知れない多くの染みが付着していたのだ。

持ち主は情けない顔をしながら、懐紙を取り出し、誰とも知れないシコシコ液を念入りに拭き取っていった。この手入れを怠ったまま、春画を丸めると大変な事になる。粘着質の有るシコシコ液は糊の役目を果たし、折角の春画がバリバリになってしまうからだ。

話を戻す。門弟達がシコシコとしている間にも、前かがみで腰の引けた状態で指導をし続けた師の姿は立派だった。なので、門弟達にとっては、今の師の行為は『こればかり仕方が無い。師よ、今までよくも我慢なされた』と思えて頭を垂れるのは男として当然だった。

だが、共感できたとしても、門弟達にとってその行為の途中の師には声が掛け辛い。しかし、声を掛けずに道場を去ることはできない。武士たる者、師弟の礼を尽くさねば士道不覚悟に通じる。

まごまごとする門弟達の中で意を決した者が居た。

それはお敏の衝撃波を受けた時に1度目、そして折角なので春画に目がけて2度目の射精をして、一番スッキリ顔をしていた超早漏の半作務持次郎だ。持次郎は勇気を振り絞ると、行為に熱中する瓶之真の背中に声を掛けた。

「か、亀起先生!ほ、本日もご指導ありがとうございました!」

ドッキ―――ン!

瓶之真はその声に驚いて手元が狂ってしまった。

ズリュンッ!

繊細なはずの指先がカリの裏を強めに擦ってしまい、昨日に引き続いて自慰巧者に有るまじき失敗を犯すところだった。

しかし、そこは自慰巧者、元服前から時間が有れば四六始終シコシコと繰り返していた瓶之介は、その行為の途中で、この類の危難は幾度も経験済みだった。

高みに登りそうな快感を意志の力で制御し、併せてイチモツの根元をギュッと握る事でこの危難を逃れたのだ。

何とか射精感が去った瓶之真だったが、イチモツを出したまま振り返ることもできない。瓶之真は門弟達に背を向けたまま、この場を繕う事にした。

「ふうう、いかんいかん、立ち眩みをしてしまったようじゃ。我が亀起道場に伝わる立ち眩みからの復活法『 秘義亀卸し』で何とか踏ん張れたようじゃな」

瓶之真は独り言を喋る風を装い、勃起したモノを手早く仕舞うと、初めて門弟達がそこに居る事に気付いたように驚いて見せた。

「おっ、そなたらそこに居たのか!ふう、拙者は少し疲れていたのか気付かなんだぞ。いやいや、心配は無用じゃ、『秘義亀卸し』で持ち直したからのう。うは、はは、うははは」

「は、はは、そ、それは大事にならずにようございました。は、はは、ははは」

門弟達が師に恥をかかす訳にもいかない。しばらく師弟の渇いた笑いが続いた後、門弟達は固めた半笑いの表情を崩さないように気を使いながら、そそくさと帰って行った。


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