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吉原昼景色
【歴史物 官能小説】

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第三話 深肛悦-5

「ぐぁっ……………………!」

背が弓なりに反り、尻肉が微かに震えている。異人は目を細め、なにやら言いながら低く笑っていた。

「霧舟のやつ、めでたく気をやりやがったか」

座って覗き見していた歓八は、いったん襖の隙間から顔を離し、屏風裏の狭い空間で仰向けになった。しばらくそ うしてから、やおら起き上がり、下帯の中で勝手に膨張していた自分の息子の位置をなおした。

「んああああ………………っ」

隣でまた女の乱れた声が上がり、幇間が覗き見を再開すると、二人の体勢が変わっていた。異人が仰臥し、霧舟が その上にしゃがみこんでいた。茶臼(騎乗位)である。屹立した黒い竿を肛門でしっかりくわえ込んでいる。そして、白い尻が躍動すると、

「あひっ……。んふっ……。くはっ……」

上下のたびに遊女は歓喜の声を上げた。女陰からは白い愛液、いや、それに生理の赤いのが少し混じったものが溢 れ、滴っている。上下動の大半は霧舟が担っていたが、男が下から腰を鋭く突き上げ、それを繰り返すと、

「ぐひぃっ……………………!!」

娘は、あっけなく二度目の忘我を迎えた。膣での絶頂は秘肉の収縮を生じるものだが、後ろの穴でも同様である。 肛門括約筋がぐぐっと狭まり、収斂する。逝った女は、このまま死んでもいいと思うほどの愉悦だが、相手も魔羅を締め上げられて、滅法界、 気持ちがいい。現に、黒い男は先ほどのように目を細めたあと異国の言葉でなにやら盛んに感嘆していた。

 二度逝った霧舟の菊壺は過敏になっていた。茶臼のまま交情を重ね、男が腰を百度せり上げる間に、三たび、頂 点を迎えた。乳首はこれ以上ないほど尖り、尻や内腿に生じた鳥肌は泡だったまま、なかなかひかなかった。そして、本日六度目の絶頂に女が 至り、前につんのめって伏した時、じゅぽっと抜けた大魔羅は虚空に向けて二回目の精をしたたかに放った。

「さながら打ち上げ花火だよ。凄いもんだ。……おや、霧舟のやつ、あれだけ気をやったのに、また男にしなだれ かかってやがる。若さだねえ……」

つぶやいた歓八だが、今日の黒い男は娘以上に気力・精力に満ちていた。甘える娘を仰向けにさせると、肉竿が八 分ほどいきり立ったところで交接の体勢を整える。膝立ちになり、女の脚をつかんで開かせ、それを高く持ち上げたまま紅菊に挿入した。四十 八手では深山本手(みやまほんて)に相当する。

「! おあああああっ!」

総身を一気に奥まで突き入れられ、霧舟は悶絶しそうになった。かまわず、異人は力感ある腰振りを開始した。渾 身の突き入れだ。

「ひあっ。ちょ、……ちょっと強すぎ……」

さしもの助平娘もひるむ。が、怒張は秘孔を蹂躙する。九寸全長を駆使しての嵌め込みに霧舟は「あっ、あっ、 あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」と悶えるばかり。

 やがて、喘ぎすべてに濁点が付き、胴間声のようになり始めた。嵐の突きを食らう肛門に隣する女陰からは間歇 泉のように潮が噴き出すのも見えた。

「いやあ、凄絶になってきましたねえ」

なぜか歓八は、あぐらから正座へと変えて、熱いまぐわいへ目を凝らした。

 異人は深山本手から組み敷く形へと体勢を変え、女に密着して腰を振った。


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