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LADY GUN
【推理 推理小説】

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明かされる全貌-5

 「女に対する憎しみをレイプではらす喜びを得てしまった湯島さんは憤りを感じる女を見つけては狙いを定めて必ず手にかけていくようになったそうです。まずその美山静香って刑事で女の警察官を犯す興奮を覚えてしまったから次々と婦警を狙ったそうです。警察を相手にする事をずっと楽しんでましたからね。で、より大きな刺激を求めてどっかの署長の娘をレイプしたんです。」
石山がハッとして声を上げた。
 「それは覚えてるぞ!うちだ!中央署の事だ!あの時の署長の原一夫の娘、原留美を誘拐して強姦したんだ!」
さすがに自分達の中で起きた大事件に石山は覚えていた。
 「警察を弄ぶのは神ゆずりって訳ね、田口は…。」
矢沢は若菜の顔色を見ながら口を開く。
 「その後、婦警からは離れたはずです。それはその後に事件を担当した女刑事、瀬川涼子に惚れたからです。あの女は俺が見てもたまらなかった。気の強そうな美人、体つきもエロかった。湯島さんはその女刑事を散々弄んだ挙げ句にレイプするつもりになったんです。自分を追い掛けさせて、捜査させて、弄び楽しんだ後に犯す…、常々そう言ってましたから。実際そうなりましたが。」
 「田口もそうだったわね。先輩を意図的に振り回しといて最後にあんな残忍な行為に及んだ。つくづく神…、いや湯島武史にそっくりな性格だわ。」
 「そりゃそうでしょう。田口は湯島さんを近くで見てたんだから。」
溜め息をつく若菜。
 「全く…いいお手本だこと…。」
犯行の手口が湯島武史と酷似している事に気付いた。その理由もようやく納得出来た。田口と湯島の関係については後から聞くとして、順を追って事情聴取を続ける。
 「で、あなたはどうして湯島と出会ったの?」
いよいよ自分の過去について話す時が来た。矢沢の背筋が伸びる。
 「当時、高校生だった俺は1人の女の子の気を惹こうと彼女の取り巻きの1人をしてました。小島遥香ちゃんと言ってツンデレ系の美少女でした。そんな遥香ちゃんは、実はストレス発散で何の罪のない男を電車の中で痴漢呼ばわりして騒いで警察に連行させていたんです。それを湯島さんが見つけ、レイプしたんです。その時、あれはきっと湯島さんが遥香ちゃんになりすましてメールしてきたんだと思います。助けてって。メールに書いてあった場所に行くと着衣を乱した遥香ちゃんがいました。俺は影から出てきた覆面を被った湯島さんに襲いかかったんですが、全く歯が立たないぐらいに力の差を感じました。絶対適わない…すぐに感じました。」
懐かしむような顔が若菜をイラっとさせる。


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