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LADY GUN
【推理 推理小説】

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明かされる全貌-3

 若菜は髪を一度かき上げ息を大きく吸い、そして吐く。
 「今でもレイプを繰り返してるの?あなたも湯島武史も。」
 「し、してないですよ!俺はとうの昔に止めたし、アニキ…じゃなくて湯島さんだって止めましたよ。俺は果歩だけを愛する事を決めたし、湯島さんだってそうです。今ではごく普通のいい父親です。」
若菜は冷静というよりも冷酷さを含んだ言葉を吐き捨てた。
 「散々女性を傷付けて苦しませて人生を狂わせておいてもう止めました、いい父親ですって言われてもねぇ。身勝手極まりなさすぎじゃない?ねぇ?」
 「…、おっしゃる通りで…。」
肩を竦める矢沢。
 「まぁいいわ。まずは湯島武史の事を色々おしえて貰うわ?湯島武史はどうしてレイプを好む人間になったか知ってる?そういう性格なの?いつからレイプをするようになったの?」
矢沢は躊躇いながらも努めて正直に話そうとする態度を感じさせた。
 「湯島さんから聞いた話だと、小さな頃、同級生の女子グループに毎日のようにイジメを受けていたそうです。その中でも海老川優里という女子が先頭に立って湯島さんをイジメていたそうです。転ばされて膝を擦りむいたとしたら、その傷を踏みつけて痛がる湯島さんを見て楽しんでいたようです。湯島さんはそんな毎日を耐えて過ごしていたんです。それから中学になりイジメから解放されたようで、湯島さんは自分が太っていて弱っちいからイジメられるんだとの思いと、いつか海老川優里ら、自分をイジメた女子達にいつか復讐する為に体を鍛えたと言ってました。色々柔道とか習ったみたいですが、でも一番ボクシングに熱中したようです。実際服を着ている時にはわかりずらいですが、体は鋼のように鍛えられてました。その中で復讐する手段としてレイプを考えるようになったとの事でした。毎日毎日イジメた女子達をレイプする想像をしながら自分の体を鍛えたそうです。」
若菜は嘲笑う。
 「情けないわねぇ。男ならもっと違う手段で彼女達に勝つ事を考えなきゃダメでしょ。」
矢沢はそんな若菜につい本音を漏らす。
 「卑劣かも知れないけど、レイプは最強の復讐ですよ。だってどんなに地位の高い女も、どんなに凄い権力を持った女も、アイドルも女優もモデルも、レイプはそいつらがそれまで築き上げてきたものを全て崩してしまう事が出来るから。ただの性欲処理の道具にしてしまえるんですからね…。」
そんな矢沢に敢えて怒りを押し殺して言った。
 「あなたの子供に見せてあげたいわ。あなたのレイプしてるビデオを、ね。」
その時矢沢がどんな顔をしたのか分からなかった。それは怒りが込み上げて矢沢の顔を見る事に耐えられそうもなかったからだ。野蛮な男の身勝手さに体が熱く震えていた。


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