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アネクメネ・オアシス
【ファンタジー 官能小説】

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ソノゴ-14


 リュディは東の大陸を統べるサイラ国の出身。
 しかも、サイラ国1の上流貴族、タチカワ家の血筋だった。
 タチカワ家当主のディビットの妻は、サイラ王家の第4王女イツキ姫。
 由緒正しく血統も濃いディビットの妹が、リュディの母親だった。
 つまり、リュディはタチカワ家当主の姪っ子であり、まともに産まれていれば現サイラ王子の妃候補でもあった訳だ。
 血筋だけなら、かなりの良縁だ。
 ただ、問題は両性具有として産まれた事で死産とされた事や、リュディの生家となる屋敷が野盗に襲われた時に現場に居たにも関わらず生き残っている事。
 ランスと結婚となると、他国も秘密裏にリュディを調べるだろう。
 死産の方は良くある話なので問題はないが、屋敷の方は下手したらリュディが復讐の為に計画実行したのではないか、と疑われる。
 ノアが簡単に調べただけで分かった事が、他国に知られない筈はない。

「まだまだ、前途多難ですよ?ランスロット様」

 ノアは魔法書をパタンと閉じて呟いたが、幸せの絶頂にいるランスには勿論、聞こえないのであった。

‥To be continued‥



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