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変容
【教師 官能小説】

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陥落-5

「あ、あっ…あぁっ…」

 腟内の細かな振動が、見る間に快感のボルテージを上昇させていく。

 男の指が作り出す振動は、夫に以前使われた事がある趣味の悪いピンク色のアダルトグッズと似た感じだ。だが、それが刺激箇所の精度の違いなのか、素材の違いなのかは分からないが、あの時とは比較にならない快感が腟全体に広がっている。

 その恵の高まりを見つつ、男は更に追い打ちをかける。
 恵の乳首が男の口に含まれた。

「あ…あん…いっ…」


“危ない!”

 己の口から出た音の欠片が、喜悦を表すものなのか、拒否を示すものなのか分からないが、このままでは言ってはいけない言葉が零れ出そうだ。

 そう思った時、計ったかのように男の指が恵の口腔半ばまで入り込んできた。

 思わずその指をしゃぶる恵。

 そうすることで破滅の呪文が口から漏れるのを防ごうと、半ば反射的に行った行為だったが、それは恵にとって致命的な失敗だった。


 男は口に入れた指でも振戦を始めた。

 手のひらをくるりと返し、恵の上の前歯の付け根に指を当てたかと思うと、そこにGスポットと完全に同期した形でバイブレーションを加える。腟内の指を強く震えさせれば口内の指も強く震わし、口内の指の圧を弱めれば腟内の指もその圧を弱める…。

“?”

 歯茎の裏など何の性感帯でもない。男が何のつもりでそんな事をするのか、恵には分からなかった。
 しかし、次第にその意図が明らかになっていく。

 柔らかに、しかししっかりと繰り返される圧迫。優しく舐められる乳首。
 恵の快感は完全に危険水位に達し、今にも嬌声となって氾濫しそうだ。恵はそれを我慢しようと、口腔の指を無意識のうちに舐めた。

 その瞬間、男は口内と腟内にある指の圧を強めた。

「あぁん…ああぁ…」

 恵が快感に耐えかねて声を漏らすと、指の動きが弱まった。

「あ…」

 我知らず、物欲しそうな声が出る。
 しかし、完全に動きを止めたわけでない指は、また徐々に恵の性感を引き上げていく。

 高まる快感。再び恵の舌が男の指を舐めた。
 同時に強まるGスポットへの刺激。

 男は恵の舌が指に触れる度に、その分だけ圧迫と震えを強くしていた。

 それが何度か繰り返され、いつしか恵は、自分の意志によってGスポットへの刺激をコントロールしている錯覚に陥っていた。
 強く押して欲しい時は強く指をしゃぶり、ゆっくり震わせたい時はゆっくりと指をしゃぶる。圧の強弱と振動の緩急。その二つを、最も自分が気持ち良くなるように口腔内の指のしゃぶり方で調節する。

 恵の意識の中から徐々に男の存在が消えていった。

「んふっ、ん…んん、んっ…」

 時には吸い、時には舐め、恵は目をつぶり一心不乱に男の指をしゃぶっている。最早、快感を貪る事しか頭にはない。

“くくっ…そうだ。そうやってオナニーするがいい。”

 男は恵の舌使いを感じ取り、わずかなタイムラグでそれをGスポットを攻める指に反映させる。そうする事であまり成熟していない恵の身体を恵自身に開発させているのだった。

 人妻ならばクリトリスでのオーガズムは簡単に得られる。だが、腟内の性感帯はそうはいかない。本来なら信頼関係を築いた上で、言葉と行為によって気持ちいい場所や刺激法を見つけ出していく作業が必要となる。しかし、恵と男の間でそんな事はできるはずがないし、そんな手間をかけるつもりも男にはない。

 結果、男が選択した方法が恵にオナニーさせる事だった。

 今や恵は、男の身体を使って我を忘れてオナニーしている状態だ。自らがより気持ち良くなるよう、男の指を舐めしゃぶっている。男は道具に徹しながら、恵が感じる刺激法を着実に学習していった。


 眉間に皺を寄せ、口を尖らせ、指が溶け出すかと思うほどの貪欲さで指しゃぶりに没頭する恵。その顔はすでに女教師の威厳も人妻の貞淑さも全く無い。ただ剥き出しの女がそこにいるだけだった。

“いいぞメス豚。さあ、派手にイキな!”

 男はGスポットに痛みの出ないギリギリの圧をかけ、指を震わしながら指先で小さく円を描いた。

 『示指腹圧迫振戦輪状揉捏』の絶技…。

 恵の身体がビクンと跳ねた。


「あああああぁぁーー!!」


 二度目の、腟感覚が未熟な恵では本来なら有り得ないはずの絶頂が訪れる。それは恵が生まれて初めて経験する膣でのオーガズムだった。

 下腹部に溜まりに溜まった快感が破裂し、全身を通って流れ出ていく。快感の波が身体を通る度に恵の身体は痙攣する。その気持ちよさはクリトリスの時とは比べようもなく大きかった。

「ジョロロロロ…」

 男の手のひらを温かい液体が濡らす。
 
 圧倒的な快感の中、恵はイキながら失禁していた。


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