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恋文〜放課後の机〜
【初恋 恋愛小説】

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恋文〜放課後の机2〜-4

「あんたそのキャラやめた方がいいよ。なんか気色悪い。」
そうよ、気色悪い!!
……そういえばなんで普段はいい子ぶってるの…!?
「…ねぇなんであたしの前以外だとあんないい子ぶってるの?
っていうかその最悪な素で生活すればいいじゃん。」
「は?なんだよいきなり。しかもさりげなく失礼だし。別にそんな大した理由じゃねぇよ。」
「大した理由じゃないなら言ったら?」
「…お前も相当いい性格してんな。
KIRISHIMAグループって知ってるだろ?」
KIRISHIMAグループって言うと、今一番売れている自動車会社の名前……ってキリシマッッ!?
「も、もしかしてあんた…!?」
「そっ。ご想像の通り俺の親父の会社。つまり俺跡取り息子なわけ。」
なわけってあんたッ!!
それにしてもこいつがどうしてこんな性格になったのかが分かったよ…。
っていうか簡単に言うけどKIRISHIMAグループっていうと相当なお金持ちだし…なんでそんな奴がこんな普通の県立高校に!?
「…普通お坊ちゃまはお金持ちの学校とか行くんじゃないの?なんでこの高校に転校してきたの?」
「……別に俺の気分。」

「……はいはい、お坊ちゃま。」

この時あたしはこいつの非常識な考えに頭が痛かったりして、ちゃんと顔を見ていなかった。
このときの奴の顔が少し赤かった事の理由をあたしは後で知ることになる━━━…




「詩〜おはよぉ!!」
後ろから肩をポンッと叩かれあたしは振り返った。
「沙夜子おはよ。」
今日も朝から可愛らしい事っ♪♪
「ねぇ〜昨日どぉだった?」
「へっ!?なにが??」
「もぅッッ!桐島君と帰ったんでしょ!!」
「あ〜まぁ…。」
帰ったって言っちゃぁ帰ったけどあれは一緒に、っていうか自分の都合にあたしを付き合わしただけなんじゃ…!?
「で、どうだった♪♪」
「どうって何が?」
「……何もなかったの?」
「だから何が??」

はぁ〜…とため息をつくと沙夜子は、
「……詩の鈍感。」
って言った。

鈍感?あたしが??
何に対してよッ!?


キーンコーンカーンコーン――…
今日もあたしは相変わらず奴の隣の席。
…なんだけど予鈴が鳴っても奴はこない。
「ねぇ桐島君こないね。休みなのかな?」
「あいつにかぎってそれはないでしょ。単なるサボリじゃない?」
それしか考えられない。
「も〜なんで詩は桐島君の事そんなふうに言うのよぉ!!」
…って言われても本当の事だしなぁ。
「桐島君ファンクラブ急激な勢いで増えてるらしいよ。」
「ほんとにッ!?」
「あと転校初日に何人かの子に告白されたとか…。」
「こ、告白ゥ〜!!??」
信じられない…あんな奴がモテるなんて……皆奴に騙されてるッ!!
「でも全員断ってるんだって。皆かわいい子なのに、理由が好きな子がいるってたった一言で。」
「好きな子…!?」
あいつにそんな特別な子がいるなんて…。

チクッ―

痛っ!!何今の胸の痛み……!?


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