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噂をすれば恋
【女性向け 官能小説】

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-3


だけど翌日になれば気持ちなんてすぐに切り替えることなんか出来なくて
行ったり来たりの繰り返しだった。

今の関係が辛いとしても。
それでも「0」になるよりはいいじゃない。

と思う自分と

「100」くれないのに?

と思う自分がいる。

そんな心境で仕事がうまく行くはずもなく
小さなミスを重ね
今日、大きなミスをする寸前で加藤さんがストップをかけた。

「どうもすみませんでした!」

それが朝一だったもんだから
加藤さんは大きなため息をついた後

「柳下〜。山口は今日は体調不良で有給。課長に通しといて。
俺は午前中、半休。得意先からの電話は午後折り返すって言って」

と大きな声で言うなり、私には落ち着いた声で
「帰る支度しろ」と言った。

「スミマセン。仕事は出来ます」

と頭を下げるけど
「無理」
と却下され、

「柳下〜。第4会議室、取れるかチェック入れて。取れたら午前中借り切って」

と言った。
柳下さんが加藤さんの彼女と仲良くてそれが加藤さんは気に入らないらしいと
どこかで小耳にはさんだ事があったっけ。
加藤さんは笑いながら柳下さんに雑用をよく押し付けるけど
傍から見れば可愛がっていると思う。
そんな加藤さんも好きだったな。

俺にばっかり言うんだから。
と、小さく愚痴を言った後に柳下さんは
「取りました」
とOKサインをだした。


「第4行くぞ。先に行ってろ」

と、帰り仕度を渋々した私を先に第4に行かせた。

第4で座って待っていると
海外事業部の森川さんが入ってきた。

「え?山口さん?俺、加藤に呼び出されたんだけど」
と驚いたけど
そのまま私の目の前の席に座る。

それからほどなく加藤さんが来て森川さんの隣に座った。

「で?金子と何があった?」






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