投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

坊主のカレと坊主なワタシ
【コメディ 恋愛小説】

坊主のカレと坊主なワタシの最初へ 坊主のカレと坊主なワタシ 0 坊主のカレと坊主なワタシ 2 坊主のカレと坊主なワタシの最後へ

坊主のカレと坊主なワタシ-1

「だぁー!またフラれた〜!もう、最悪!」私の名前はあゆみ、中学一年生。どんな人でも好きになれる私はただ一つだけ誓っている事があった。それは[坊主頭を好きにならない]という事。そんな頃、私の誓いが少しずつずれて行くのを、私はまだ知らなかった。『健二ー!!ちょっと来ーい!!』いきなりとてつもない大きな声が私の耳に割り込んできた。すると友達の千花が、「あ!あゆみ、あれ高宮先輩じゃん☆ほら、剣道部の。」と私に教えてくれた。「ん?うわ!ハゲじゃん!ムリムリ」と私は拒絶した。その人が私の事を好きだとは知らずに。そして健二が「先輩〜!何スか?」と言った。『健二〜、ゴニョゴニョ・・』と、高宮先輩は耳打ちをして、『絶対言うなよ!言ったらブッ殺すからな!』と言って、走って行った。千花は、「健二、何話してたの?教えようよ〜★」と健二に聞いた。健二は、さっき高宮先輩と交わした約束をすぐに破り、千花に耳打ちした。私がどんなに二人に聞いても、教えてはくれなかった。ある日千花はいきなり、「高宮先輩のヒミツ知りたい?」と言ってきた。私は「いいよ、別に。高宮先輩どーでもイイから。」と冷たく言った。それでも千花は、「え〜!嫌だ!教える!」と強引に私を引っ張り、耳打ちをした。そのヒミツとは、私が思ってもいなかった事だ。「高宮先輩、あゆみの事好きなんだって★キャハハ★楽しくなるね!」と言って、千花は面白がって走って行った。私はその後5分ぐらい固まっていた。「先輩が、私の、事、を?嘘だ。ありえ、ない、よね?」誰もいない教室で寂しく一人会話をしていた。あの恐ろしい程の爆弾発言の日から三日たったある日の放課後、私は忘れ物をして一人で教室に取りに行っていた・・はずだった。私の教室は、剣道部の部室の前を通って行けば近道になるけど、いつもは高宮先輩が気になって遠回りしていた。でも今日は、外に千花を待たせていたから、近道をしかたなく通っていった。そして、剣道部の部室を通り過ぎようとすると、ガサガサと音がした。この時間だと、剣道部の部員はみんな部活を始め、部室に戻る生徒はいない。私は、恐怖感と少しの楽しみで「誰かいるんですか〜?」と中を覗いてしまった。すると、部員のロッカーに、おそらくラブレターを入れようとしていた、早紀という私と同学年の子がいた。私は、ホッとして、早紀に「誰にあげるのぉ?ま!頑張ってね★」と言い、チラッと早紀の正面にあるロッカーを見てみた。すると、そこには、[高宮聖夜]と、あの高宮先輩の名前があった。私は、一瞬ドキッとした。高宮先輩は私の事が好きって言ってたらしいのに・・こんなずうずうしい言葉を言える訳はなかったが、顔に出ていた様だった。早紀は、「この事、誰にも言わないでね!」と言って、ラブレターを置かずに走って行ってしまった。・・今、私何で先輩の事譲りたくないって思ったんだろう・・こんな素朴な質問の答えを、わかっていたが、認めたくなかった。「もう!何なのよぉ!私、どうしたらいいのよぉ・・」と言って、私も走って千花の待っている所へ行き、忘れ物を忘れたまま帰っていった。家に着いてから私は、自分の部屋でもう一度あの誓いを言おうとした。「私は・坊主頭を好きには・・なら・ないんだよ・ね?・でも・・」私は自分を疑ってしまう程、高宮先輩の事が気になっていった。その思いは、日に日に大きくなっていった。先輩の笑顔を見る度、笑い声を聞く度、すれ違う度、私の心は高宮先輩の事を恋愛対象者として見ていた。短く言うと、好きになっていた・・・/////それから一ヶ月後、「ちょっとタカ先輩〜★待ってよ〜☆」タカ先輩とは、高宮先輩の事。『あゆ!俺、全国大会に出る事になったんだ!すごくない?』あゆとは、あゆみ。つまり・・私と高宮先輩の事なのだ。私と高宮先輩は、見事なデレデレバカップルになったのだ☆「タカ先輩の頭、気持ちィィ☆この頭、大好きだよ」と私。『まじで?俺坊主ってあゆが嫌いなんじゃないかって心配だったんだ☆よかった』・・そう。今の私の誓いは、[坊主頭と、タカ先輩を愛する]というのに変わっていたのだ☆


坊主のカレと坊主なワタシの最初へ 坊主のカレと坊主なワタシ 0 坊主のカレと坊主なワタシ 2 坊主のカレと坊主なワタシの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前