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憑いてますよ?
【ファンタジー 官能小説】

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記憶の開錠-2


短い闇が晴れると、審判の間と呼ばれる部屋があたしの視界に広がった。

「うわぁ…。なに、この素敵過ぎる部屋」

先刻の雑然とした狭い石牢とはまるで違って、広くて綺麗な部屋を見渡して、思わず恍惚としたため息が漏れた。

審判の間は、薄藍ほどの明るさで、蓮の花が咲き乱れる水路に囲まれていて、部屋中に心地よい伽羅の匂いが溢れている。

調度品はたいしてなく、高い天井には、アジアン調の不思議な模様の絵が施されてる。
暖かみのある木目調の床の上、部屋の中央にやたらと存在感のある大きな白いベッド…というより、大きなマットと言ったほうが近いかな、そんな寝床があって。

「…審判の間って言うより、終焉の間って感じだよね。もしここで終わりを迎えても、ちょっと納得だよ」

薄藍の部屋を囲む蓮の花、透き通る水のせせらぎを耳にして、

(きっと、この先見ることはないだろう極楽浄土が縮小された場所なのかもね…)

素直にそう思えるくらい、綺麗な部屋だ。
しばしぼんやりと蓮を眺めていると、

「気に入って貰えて結構だ。さあ、儀式に入るぞ」

刀鬼は、あたしを寝床に寝かせ、結月に目配せをした。結月の顔からさっきまでの暢気な笑みが消えて、印を結びなにかを唱えると、あたしの体が、淡く青く光を発した。

不安で震えそうになるあたしに、

「大丈夫だ、オレ達の力を注ぎ入れ易くする為に、少し魂塊の状態に戻しただけだ」

そう言って頬に手を添えて、

「どんな記憶の苦を受けても、必ずお前の中に楽もある。そして、戻るべき場所はオレ達がいるここだ。それを絶対に忘れるな」

そう告げた刀鬼の紅い瞳は、強くて、なんだか暖かかった。
そんな瞳を真っ直ぐに見つめて、言葉なくひとつ頷いたら、刀鬼の顔があたしに近付いてきて、開錠の儀式が始まるんだって覚悟ができた。

唇が近付き触れる寸前、

「開」

刀鬼が一言呟くと、紅い瞳が淡い光りを纏い…。

「ん…ふ……ぁ…」

あたしの唇は刀鬼の唇に塞がれ、口内に唾液と舌が絡み入ってきた。

「…んっ…はっ……んぁ…ん…」

結月とは違って、いきなりの濃厚な荒いキス。だけど全然嫌じゃない。
舌が絡みあい、唾液の水音が頭に響くと、それだけで下腹部がじんわりと熱を帯び、甘い疼きを感じてしまう。

ついさっき結月に声が出なくなるほどイカされたのに…。
これじゃあ、淫乱呼ばわりされても仕方ないかと心の中で小さく苦笑いすると、両胸に甘い圧を感じて。

「ああぁ……んっ…ぁ…!」

あたしの胸は、刀鬼のごつごつした手と柔らかくてにゅるにゅるした舌に玩ばれ、

「…っあああん!! ――っあっ、はあっ、っゃああっ!!」

はしたない位にとろとろに濡れた下肢の秘部は、結月の舌と指でねっとりと責められ、

「ぁああっ!! ぃやぁ……あっ、はぁ…もぅ…」

数分と持たない時間で達してしまいそうになる始末で…。

「刀鬼、そろそろ…」
「ああ、頃合いだ」

二人のやり取りをぼんやりと耳にすると、あたしの体は刀鬼に抱えられ、いつの間にか着衣全てを脱ぎ去り仰向けになってる結月の、はち切れんばかりに反り勃った逸物にあたしの秘部が宛がわれて、

「おいで、環ちゃん…いっぱい気持ち良くなろう」
「ふ…ぁ……ゆ…づ……ぁ…」

結月の上に乗り、ゆっくりと。
硬く張り詰めた、熱い肉の棒の先端が、滑りと唾液にまみれたあたしの秘部の中に入ってくる。

「くっ…ぁ、環ちゃんの中、ヤバい…」
「ぅあ…んっ、ぁぁぁ…っ…、ゆづ…き…ぃ…、おっき…ぃ…」

腰を結月へと向かい沈めると、狭い肉壁がゆっくりと拡げられる太い異物を感じて、体の芯が激しく熱を発してるみたいに熱くて、たとえようのない甘美な目眩がした。

結月の逸物が全てあたしの中に埋まると、それだけで軽く達してしまった。
そんなあたしの腰を捕まえて、結月は、

「ヤバいなぁ…環ちゃんの中…あり得ないくらい、気持ちいいよ…」

「っあっ――!! あっんっ!! 結月っ!! 気持ちい…っ!…やあっ!! あああっ――!!」

「くっ…ぁ……、ごめんっ…、ボク…あまり余裕ないかも……っ…!!」

結月は、苦悶に似た顔色をみせて、荒い息遣いであたしの中を激しくかき回してくる。

「ぁぁあっ!! やあっ!! 気持ち…い…よぉ…っ!! もっと…ぁああっ!! あっ、あっ、ああっっ!!」

目眩がするような激しい快楽が、あたしの頭を狂わせるように襲ってくる。
もっと、もっと…。

あたしは、結月の上で更なる快楽を得よう自分から腰を動かし、淫らな鳴き声をあげた。

「ぁあっ…んっ! あっ、はあっ…んっぁ…」

「くっ! はぁ…っ! 刀鬼こりゃヤバいよ、環ちゃん、思ってた以上に名器だ! イカせる前にこっちが…持たないか…も」

苦笑いが混じる顔で刀鬼に視線を投げる結月に、

「仕方ない、強引にイカせるか…」
刀鬼は、結月の上で揺れるあたしを引き離し、仰向けの体制にした。結月は正常位に切り替え、責めの手を変えてきた。



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