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LADY GUN
【推理 推理小説】

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抑えきれない想い-1

 一週間いなぎ市に滞在し性犯罪と麻薬の捜査を続けた若菜と石山。成果は大きかった。たった一週間だが麻薬がらみの逮捕者は日増しに少なくなった。地元警察の協力もあり性犯罪も件数が減っていった。
 「やはりしっかりと取り締まりをする体制さえ整っていれば麻薬も性犯罪も防げるって事だな。」
いなぎ市を後にし高速を通り中央署に戻る途中に石山が言った。
 「それもあるかも知れませんが、私は違うと思います。」
石山とは異なる所見を持っていた若菜。
 「何が違うんだ?」
不思議そうに石山が聞いた。
 「きっと田口がいなぎ市からいなくなったんだと思います。」
 「いなくなった?」
 「はい。だから麻薬自体がなくなり売るにも売れない、買うにも買えない、そんな状況になったから検挙者が減っただけだと思います。」
 「だからお前はあっさり予定通りいなぎ市を後にしたのか。いやぁな、お前にしてはあっさり帰るなとは思っていたんだよ。俺はてっきりオナニーに飽きたのかと。」
 「ば、馬鹿じゃないですか!?てか私、いくらしてもオナニーには飽きませんから!てか石山さんもよくも毎日毎日デリ遊びしたもんですこと♪」
 「な、内緒だからな!?頼むぞ?」
 「言いませんよ〜♪ウフフ」
悪戯っぽく笑う若菜。
 「でももし完全に麻薬売買が消えなかったとしたら田口の仲間が誰かいて、そいつがなかなか手に入らなくなった状況を利用して値を上げてお金を吸い上げてる可能性は大きいですね。多額の補償金を持っている人はたくさんいますから、多少高額でも買うでしょうからね。暫く様子を見たほうがいいと思ったし、私たちは一刻も早く田口を見つけださなきゃいけないから、いないと分かった以上、長居しても時間だけが過ぎていきますから。」
 「だな。お前の勘を俺は信じてるからその判断は間違っていないと思うよ。」
 「ありがとうございます。絶対田口を見つけ出してやります。」
力強く語った若菜。約一週間のいなぎ市出張を終え中央署へ戻った。


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