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眠り姫
【兄妹相姦 官能小説】

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冬の到来-1


大学を卒業後、就職して独り暮らしを始めてもう二年目の冬が訪れを迎えよう今日この頃。

スマホに届いたメールを眺めて、今年も押し入れからこたつを引っ張りだす時期が来たな…と 、思わず苦笑いをしてしまった。

「全く…僕は本当に美羽には甘い」

今年めでたく大学に入学し、実家から大学に通う妹の美羽の小生意気な顔を思い浮かべると、また苦笑いが浮かぶのを堪えられず。
いや、苦笑いじゃないな…きっと僕は喜んでる。


美羽は冬になると、実家から三駅ほど離れた僕のアパー トへ毎日のようにこたつ目当てにやってくるのだ。 今年も、そんな美羽から、

「お兄ちゃん、もう毎日寒くてヤバイから、さっさとこた つ出してよ!」
と、数日前に電話で叱られて、

『明日、アパートに行くから。こたつがなかったら、グーでめいっぱいぶん殴るよっ!』

なんて、メールが飛んできて、貴重な休日の一日目である土曜の朝から、僕は少々浮き足立ち混じりにいそいそとこたつを出しているわけだ。

七、五帖の縦長のワンルーム。窓際にシングルベッド、 そして小さなこたつ。部屋が狭いので少し窮屈な配置だけど、妹にグーでめいっぱい殴られる事を考えれば、我慢出来ない窮屈さではないと思う。

「あいつ…ほんとに容赦なく殴るからなぁ…」

昔から、美羽は僕だけに容赦なく厳しい。 僕は美羽と歳が七つ離れている事もあり、傍若無人、我が儘三昧な妹という名の姫をことごとく甘やかしてきた。

美羽は、所謂内弁慶というやつで、普段は大人しい部類の人間にカテゴライズされているので、きっと僕と一緒に いるところを彼女の知り合いや友人が見たら、その別人振りに激しく驚くだろうなぁ…。

だけど、僕にとっては大人しい美羽よりも、感情豊かで好き放題して強気に笑う美羽が彼女らしくて好きだし、外で大人しい分フラストレーションも溜まってるだろうから、僕や家族の前くらいではのびのびと過ごして欲しいなとも思うわけだ。

「さて…と。こたつは準備万端だ」

猫の額ほどの小さな台所に歩き、昨日会社の帰りに買ったみかんを篭に入れてこたつの上に置くと、なんだか本格的に冬が来たな…と思わず笑みが浮かんだ。


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