投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

君を救いたい
【純愛 恋愛小説】

君を救いたいの最初へ 君を救いたい 43 君を救いたい 45 君を救いたいの最後へ

二人の罪-10

「しゅう、洗濯物ここに置いとくね」

しゅうの母、響子サンが、しゅうの部屋のベットにアイロンしたてのホッカホカの
服を纏めて置く。

「…あ、ありがとう」

少しして気づき、取りあえず声を返し、何処かベットに腰を下ろし元気の無い息子に

「どうしたの?何かあったの?」

響子サンは息子である、しゅうを大切に想っている…、それはある種当然なのダガ
しゅう達一家はかつて壮絶なトラブルに巻き込まれ、家庭崩壊にまで陥ったのだ
それゆえに愛する息子に多大な負担を掛けてしまい、今では普通の親子以上に息子の
幸せを願っている。

「…いや、まぁちょっと」

母の突然の質問に、少し戸惑うしゅうに、彼女は彼の横にゆっくり座り

「…別に無理に話さなくて良いわ、私も貴方ぐらいの頃はそうだったもの」
「…母さん」

「でも、どうしても苦しくなってどうしようも無い時は必ず言うのよ、貴方は私達家族に
心配掛けまいと…そこは貴方の良い所だけど、でもそれで溜め込んじゃ駄目っ!
貴方が私たちを想ってくれるように、私達だって貴方の事が心配なんだから」

母の言葉に反応したか、軽く彼女の顔に目線を移し

「ふふっ、さっもうじき夕飯よっ!今夜は貴方の大好きなしょうが焼きよっ!」

そう言い残し、夕飯の支度に向かう響子サン
母の言葉が胸に響き、頬を赤く染め暖かい目で衣服を見つめる。





君を救いたいの最初へ 君を救いたい 43 君を救いたい 45 君を救いたいの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前