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LADY GUN
【推理 推理小説】

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LADY GUNを手にする日-5

 休日はランニングをしたり筋トレをしたり1人でトレーニングをする若菜。休日まで石山を突き合わせるのは悪いからだ。彼には彼の家庭がある。殆どの休日は体を鍛える事に充てていた。
 「何か…ブカブカ…。」
石山に女子力を磨けと言ってもらえたので、久々に私服を引っ張り出して着てみた。しかし体型が随分スリムになったせいで持っている服が緩くなってしまったようだ。そんな若菜を見た麗子が言った。
 「どうせなら新しいの買ってくれば?前は豚みたいな脚だったからミニスカートとか履いたら見苦しかっただろうけど、今ならいい感じじゃないの?」
 「豚とか酷いし!!」
 「アハハ!でもせっかく何でも似合いそうな体型になったんだから色んなの揃えれば?男の子の視線をたくさん浴びるようなの買わないと、いつまで経っても彼氏できないわよ?」
 「大きなお世話です!」
若菜は緩い服を無理矢理着て買い物に出かけた。
 「今日のテーマはミニ!ミニよ!」
気合いを入れて複合ショッピングモールに入る。洋服など買いに来るのは久々だった。歩きながら色んな店を見るが、ミニスカートとかを見るとドキドキしてしまう。脚をあんなに出す自分など想像出来ない。さっきの気合いはどこかへ飛んで行ってしまった。
 (あ、このお店、可愛いのいっぱいある♪)
ANGNIというショップが目に止まる。ミニスカートがたくさんあるし、服が可愛い。若菜はフラッと入ってみた。
 「いらっしゃいませ♪」
すぐに店員が話しかけてきた。しゃがんたらパンツが見えてしまうのではないかぐらいの刺激的な短さのミニスカートながらも全体的に可愛く見える服を着た店員にドキドキする。
 「わ、私に合う服を選んで貰えませんか…?」
緊張気味に言った。
 「お客様はきっとどんな服でもお似合いになりますよ?でも…どっちかと言ったらカッコいい系の方が似合いそうですね。デニムのホットパンツやミニなんか最高にお似合いだと思います。」
 「じ、じゃあ、カッコいい系と可愛い系のパターン、どっちもお願いします!スカートはミニで!」
 「かしこまりました。」
店員が服をチョイスしに行った。
 (は、初めてのミニ…)
今までミニスカートなど履いた事はなかった。店員の脚をチラチラ見てしまう若菜。
 (あんなに脚出して恥ずかしくないのかな…)
緊張してしまう。そしてまず店員が持って来たのはデニムのホットパンツと黒のタンクトップだった。
 「お客様はバストが大きいようなので、きっとセクシーですよ?」
 「そ、そうでしょうか…?」
若菜は試着室に入る。緊張しながら着替えて鏡を見た。
 (わっ!え、エロッ!!アメリカのエッチなオネーサンみたい…!)
自分で見てもいやらしい。
 「いかがですか?」
カーテンを開けて店員が確認する。
 「わっ!カッコいい〜!超お似合いです!」
 「で、でも…ちょっとエッチじゃ…」
 「そんな事ないですよ!カッコいいですよ!エッチとセクシーは紙一重ですからね。女子が見てカッコいいと思えるのはセクシーですからね。完璧です。」
 「は、はぁ…」
しかし今まで着た事がないような服に何かドキドキしてしまう。若菜は店員がチョイスしてくれた服を試着し、ついつい全部購入してしまった。
 「や、ヤバっ…10万も使っちゃった…」
1日中、色んな店で服を買い漁り、車に戻り財布の中を確認して青ざめる若菜だった。ついでに下着まで買ってしまったのは女子力への憧れかなと自分で思った。


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