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戸惑い
【幼馴染 官能小説】

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振り向けばあなたがいた-4

荒々しい抱え方とは打って変わって優しい着地。
そのまま布団をかけられて、「何か買ってくる」と言って成は出て行った。
ハァ・・・
久しぶりに感じた男の人の体温。
それが成っていうのが癪(しゃく)だけど。
あれが元彼だったら、
あの腕が元彼の腕だったらー・・・
そう思わずにはいられない。
・・・なんだか未練いっぱいだな。
あたしって嫌な女。
そんなことを考えてるうちに成が帰ってきたみたい。
遠くでドアの開く音がした。
右手にはコンビニの買い物袋を提げている。

「とりあえずゼリー買ってきたけど。食え」
「うん、ありがと」

ゼリーはすごく美味しかった。
熱い体にはもってこいのチョイス。
あたしはそれをペロリとたいらげた。さんきゅ、成。

「ほら、食ったら寝ろ」
「んー。でもまだ9時・・・」
「寝ろ!」
「・・・ハイ。・・・あ、でも鍵閉めなきゃいけないし玄関まで送るよ。ほんと今日はありがと」
「・・・俺、泊まる」

・・・ハイ?

「はぁーーーー!?いや、それはちょっと困っ・・・」
「彼氏、来ねぇんだろ?」
「・・・もう二度とここには来ないよ」

気付いたらそう言っていた。
成になんかに話したって意味ないのに。
彼は戻ってこないのに。

「あ?」
「別れた。つい昨日」
「・・・そうか、悪かったな。今日誘って」
「気にしてないよ。あたしこそなんか世話させてごめん。でも、それとこれとは話は別!泊まられるのは困る!布団もないし、風邪だったらうつるし!」
「布団なんていらねーよ。風邪もうつせば治るし、お前的にはお得だろーが」

お得って・・・こいつ一体どんな神経してんのよ・・・

「ほら、布団はいってろ。鍵閉めてくる」
「ちょっと!」

成はさっさと鍵を閉めて戻ってくる。
戻ってきた成に開口一番問いかける。

「・・・本気?」
「当たり前。彼氏と別れたんなら俺が泊まっても問題ないだろ?ってか、布団に入ってろって言っただろーが」
「あ、鈴!鈴に泊まりに来てもらうから・・・」

ピッ!

「ちょっと!」

平然とあたしのケータイの電源を切る成。

「ほら」
「きゃ・・・」

また成に抱きかかえられてあたしはベッドへ戻る。
そしておでこに冷たい物が乗っけられた。

「タオル濡らしてきた。気持ちいいだろ。」
「うん・・・」

ほんとに気持ちいー・・・。


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