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水面の少女 加奈
【レイプ 官能小説】

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継続の人形 ☆-1


 弱みを握られた事でその“性”を連日貪られ続けていた歩美であったが、急遽入院した事で一時的にではあるが留吉から逃れられる。
しかし術後ベットで回復を待つ歩美の心中は穏やかでは無かった。
それもそのはず退院をしてしまえば、あの藤岡留吉が有り余った性欲を滾らせ待ち構えているのである。
それを想像しただけで、歩美は身震いする恐怖を感じていた。

(壊されてしまう…… )
そう想える程に留吉の陰茎は野太く節くれだち、異様な様相を呈していた。
また、底無しと思える貧欲な性欲、性癖と執着は成人女性ですら恐怖を感じる程である。
それだけに歩美が脅えるのは当然のことであると言えた。

 しかしその心配をよそに、“歩美にとっての吉報”が見舞いに来た友人から知らされる。
それは校内で藤岡留吉が起こした女生徒レイプ事件であった。
夏休み期間中にも関わらず、その事件は被害者の知名度からセンセーショナルに拡散していった。
歩美にとっても被害者である太田加奈は、面識も有り憧れを抱くほど美しい上級生であった。

(太田加奈があの醜い男にレイプされた…… ?)
入院中の歩美にとって情報は少なく、発覚した事件の特異性から言っても様々な憶測が乱れ飛ぶ。
それは結果的に被害者である太田加奈をより深く傷付け貶めて行く事となる。

 退院後、結果的に歩美は、太田加奈によって救われた事を知る。
留吉は積み重ねた悪行により、その職を解かれる事になる。
さらに事件発覚直後、“加奈の取り巻き”に近い不良グループより、付け狙われ繰り返しリンチを受ける。
それは当然の報いと言えた。

その後も非合法の制裁行為に付け狙われる留吉は、“法”による制裁は免れるも街から姿を眩ます。
姿を消した留吉であったが、歩美はすぐに安堵を得るには至らなかった。
まだ中学生であった歩美が、留吉に強いられ刻みつけられた羞恥と恐怖を考えれば当然であった。

 そんな留吉の記憶がようやく薄れ始めたのは、歩美が高校に入学してからである。
退院後歩美は自身の生活態度を改め、学生の本文である学業に勤しみ始める。
それは留吉の恐怖から救ってくれた同じ被害者であり、謂われ無き中傷と好奇の目から深く傷付き、街から姿を消した美しい上級生少女に対する感謝の意でもあった。

歩美が合格入学出来た高校は、以前の学力から考えれば到底不可能とも思える進学校。
それは以前付き合っていた石崎敬人の姉である石崎佑香が通う高校でもあった。

繰り返し身体を求め続けてきた石崎敬人。
しかし敬人の心に在ったのは、実姉佑香であった。
佑香の代用品として、求め続けられていた日々。
それを顧みれば顔形こそ違っていても、その内に巣食う歪んだ欲望は留吉と何ら変わり無く思えていた。

 事件後勉学に励み素行を改め自身を高める日々に、歩美は穢されてしまった心が浄化されていく感覚を憶えた。
そして同時に敬人に対する憎しみも、日に日に積み重ねられていく。
歩美にとって恋い焦がれたはずの敬人は憎悪の対象となり、姉佑香もそれに準じる存在となっていく。

感謝の念と憎悪の念を糧に自身を高め磨き続ける歩美は、高校入学後も更なる飛躍を遂げて行く。
そこには中学時代にあったような、“お馬鹿で巨乳のみが取り柄”の少女の面影は無かった。
洗練され美しい少女に変化を遂げ始めた小沼歩美。
しかし歩美の心中に秘められた邪悪な想いは、期せずして再び邪悪な欲望を引き寄せてしまう。
それは忘れかけていた暗黒の記憶、藤岡留吉の欲望であった。


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