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君を救いたい
【純愛 恋愛小説】

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好き、だけど・・-5

縁日会場の中心にある神社に、足を運んだ俺たち。楓はあちこちと見回し、そしてある場所で目線が止まり

「あっ、そうだ!」
「ん?」
「ちょっと、ここで待ってて!」

何を思ったか、その目線の止まった場所に駆け寄る彼女

そして数分もしない内に、戻ってきた、両手に何かを持ちつつ

「お土産かい?」

ニコッと笑みを浮かべるも、俺の予想は外れの様で、楓は首を横に振り、その両手に
乗せている手の平を見せる。

「石?」
得意気な表情、俺は同じ黒色の石に疑問を抱き。

「決まってんジャン!、私とアンタの分!」
「えっ?」

元気な声で申す彼女に、俺は目を見開き、有無を言わず俺の手を掴み、そのまま彼女の
前に引き、手の平にその黒石をのっける。

「・・楓、石ころなら別にお祭り会場で無くっても」
「バッキャヤロウゥゥ!拾ったんじゃなくて買ったんだよ!」

俺は、先ほど楓が向かってた場所に、視線を移すと、ソコは今だ同年代の女子たちを
中心に列が作られている御守り売り場だった。

「あそこでこの石ころを買ったの?」
「もぉー、石ころって言うなぁ!パワーストーンとお呼び」

軽く睨まれ、改めて彼女から貰った石・・、いやパワーストーンに改めて視線を落とす

「ふふん、この色のストーン、どんな効果があると思う?」
ご機嫌な顔で、俺を試す

「どんなって、このパワーストーン黒色が普通なんでしょ?」
俺は、正直言ってこの手の類いは良く分からず、そんな無知な俺にイラッと来て再び説明に入る楓。

「黒一色じゃないよっ、他にも色んな色のストーンがあるんだよ!」
「なら黒で無くても良いんじゃない?せっかくならピンクとか、君の好きな蒼色とか」
「色によって効果が違うの!」
「そうなの?それじゃー不吉なんじゃない?黒って」
「阿保!不吉な御守りを売る店が何処にあるねん!」

少し間を置き、分かって欲しいと言わんばかりに、手荒にそのストーンを俺の目近に、見せ付け。

「黒は幸運、青は仕事運、桃色は出産、緑は健康・・って感じよ!」
「へぇー、でも何で幸運なの?他にも色々あるなら」
「そうねぇー、ソコは少し迷いはあったケド、やっぱりこれが一番かなって・・」
「何で?」
「だって幸運なら全部の運がやってくるじゃない?、だから」

楓のその漠然とした理由に、俺は思わず吹き
「アッハハハハッ、なんだよ理由!」

爆笑する俺に「何よ可笑しい?」見たいな不服な顔をする





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