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君を救いたい
【純愛 恋愛小説】

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好き、だけど・・-2

暖かい風が、人々を包み込む7月の上旬
暗い夜も、明るい屋台の明かりや、その屋台に群がる人々
今年の地元の縁日も、俺らと同年代の男女を中心に賑わっていた

「お待たせー!」

今じゃ聞き慣れた、俺の大好きな、明るい声・・、その声に反応し首を挙げる俺、その
目線の先には、見慣れた楓の姿・・ダガ

「かえ・・で?」

俺は思わず頬を、赤く染める

目の前に、美しい日本人形の様に気品溢れ、かぐや姫の様に神々しく美しい姿の、腰の下の位置まで、自然の恵みを与えられたキラキラと輝く川の様に、サラサラの黒いロングストレートへヤーの、落ち着いた蒼色の着物を身に纏った少女の姿が映る・・

俺は人違いかと、瞬きし、今目の前に居る、美しい少女の正体を探ると

「・・ちょっと!何してんのよっ!」

俺の下らない散策に、イラッと来た彼女が、そんな俺を一層する

「・・もしかして・・楓?」
「それ以外何があるって、言うのさ・・」

楓だ、俺の目の前に居る美しい少女は、紛れもなく彼女だ・・。あたふたする情けない俺の姿に、眉を潜める彼女は、少し不満そうに「行くよ」と引率するが、俺は付いて来ず
替わりに、彼女の背中に向かって一言

「キレイだよ・・」

俺の褒め言葉に、足を止め、目を見開く彼女・・、ゆっくりその言葉の真意を、確かめる
かの様に、俺の方を振り向く

「な、何?・・」

「何って、言葉の通りっ」

楓は、俺の言葉を遮り、行き成り俺の肩をバシッ!っとはたく
俗に言う、照れ隠しだ・・





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