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ファースト×××
【その他 官能小説】

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ファースト×××-2

一人取り残されたあたし。
さっき抱き締められた時触れた部分が熱い。
あの腕でこれから…。
かぁーっと顔が赤くなる。
…何、意識してるんだか。これは「練習」なのに。
ベッドにダイブする。
「練習」なんだから、緊張も何もないじゃん。練習でこんなんじゃ本番はどうするの…。
ふっ…と苦笑いを溢す。うん、そう練習だからラクに行かないと。
そう思ったら少し気分が軽くなった。

「お先〜。」
腰にバスタオルを巻いただけの凌がさっぱりした顔をして出て来た。

うわっ…。せっかく気分がラクになったというのに…。
凌の体に思わず目が行く。
想像していたより筋肉質で、逞しい。もっと頼りない体つきしてるかと思っていたのに。
着痩せするタイプなんだな…。
なんか、今まで意識してなかったけど…顔だって整ってるし。
見惚れてしまう。
「なに見惚れてんの?」
にかっとした笑顔を向けられはっとする。
「…浴びてくる。」
恥ずかしくなって、その場から逃げる様に部屋から出る。

シャワーを浴び、バスローブを着て部屋に入ると煙草の匂いがした。

「おっせーよ。ってかなんかドライヤーとか結構かけてたみたいなんですけど。」
煙草を消しながら文句を言う。
「だって、髪ちゃんと乾かさないと…。」
「お泊まりじゃないんだから…。」
呆れた様に見てこちらに近づく。
すみませんね、何も知らなくて。
嫌味の一つでも言おうかとした時、すっと右手で髪を梳かれる。
「…まだ、少し濡れてる。」
どくんっ…。
心臓が跳ねた。
凌の唇が左耳に触れる。
「…っ。」
そのままふわりと羽のような軽いキスが唇に降ってきた。
煙草の…匂い。

目を閉じてそのキスを受けていると、舌が口腔内に入ってくる。
反射的に逃げようとするが、後頭部を手で押さえられ逃げることも出来ない。
「んんっ…」
舌が歯列をなぞり、絡めて吸ったりしてくる。
呼吸もままならない。
なのに、なんだろう力が抜けて頭がぼーっとしてしまう。
あたしが立っていられなくなったのが伝わったのだろうか。
唇が離れる。
あたしは必死で呼吸を整えて凌を見上げる。
「そんな顔されるとやばいんだけど。」
困った様に笑う。
そんな顔ってどんな顔?

聞きたいけど言葉に出来ず首を傾げる。
「…煽ってどうするよ?」
ぎゅっと強く抱き締められ、そのままベッドに押し倒される。

「…ふっ…」
また深いキス。
絡み合う舌。
もうどちらのものかわからない唾液が頬を伝う。
左手は髪を優しく撫でながら、右手で器用にバスローブを脱がしていく。
「大丈夫?」
普段より少し低い声で耳元で囁く。
その声もあたしを刺激する。
「ん…。」
こくこくと頷く。
そう、と言うと唇が耳からどんどん下へ降りてくる。
首筋をぺろっと舐める。
「ひゃ…ぁんっ」

鼻に掛かるような声が出てしまう。
鎖骨のあたりで凌がにっと笑うのを感じた。
恥ずかしくて口を手の甲で押さえる。
「……っ」
右胸の突起を舌で転がされ、脇腹をすぅ…っとなぞられる。
「んっ…くっ…んん…」
目をぎゅっと瞑り、変な声が出ないよう口を押さえた。

「…何かくぐもった声が聞こえると思ったら。駄目でしょ?我慢しちゃ?」
押さえていた手を掴み、手の甲にちゅっ…とキスを落とされる。
「やぁ…っ。…て変な声…出ちゃ…っ」
くすっ…と凌が優しく笑う。

「…その変な声、が男は好きなんだって。自分に感じてるって優越感?」
「そ…なの?」
「そ、だから声出して。俺を感じて?」
そう言うと再び胸の突起を口に含んだ。
「あ…っん…ん…」
右手が下へと降りてくる。
くちゅっ…くちゅっ…
「や…ぁっ…あんっ…は…っ」
「すご…分かる?ここ、洪水になってるの。」
「や…っ」
「言葉で感じるの?凄く指、締め付けてくるけど?」
もう口から溢れるのは甘ったるい声だけだと感じたあたしは必死で首をイヤイヤと振る。
「も…いいかな。」
凌が足の間に入ってくる。


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