ソレゾレノケツイ-18
「ふひひひいへふは?」
くわえたまま喋られると、声の振動がビリビリとてっぺんに伝わった。
「な に言って るか 分かり ません」
リュディが途切れ途切れに言うと、ランスはそれもそうかと口を離す。
「気持ち良いですか?」
口を離しても手は休まない。
ランスは両方の豆を指でクリクリしながら、カリカリと頂点を掻いていた。
「良 い です んぁ もっと お 願い」
うっすらと開いた瞼から覗くオレンジ色の瞳がうるうるキラキラしてランスを促す。
ランスはその瞼に唇を落とし、再び胸元へ移動した。
しかし、頂点へ行く事なく谷間を通ってヘソまで下がっていく。
「 ぁ 」
意図に気づいたリュディがビクリと身体を強張らせる。
ここまできて拒否られたらどうしよう……。
ランスは紳士だからあからさまな態度は取らないだろうが、微かでもそんな素振りをされて、もし暴走してしまったら?
「あ あの……やっぱり……」
リュディは勇気が萎えてしまいランスの頭に軽く触れた。
「え?」
ぐりっ
「きゃ ぁんっ」
声をかけたと同時に乳首を捻られてしまい、リュディはランスの長い黒髪をキュッと掴む。
「ああ、凄いヒクヒクしていますよ」
リュディの心の葛藤などこれっぽっちも気づかず、ランスはあっさりと両性の性器を受け入れた。
「やはり美しい。まるで秋の草原にある優美なモニュメントだ」
ランスの例えにリュディの全身がボッと赤く染まる。
物珍しく観察する訳でなく、美術品を鑑賞しているかのような感想を聞くとは思っていなかった。
「ランス……」
驚いたのと恥ずかしいのと嬉しいので軽くテンパったリュディの目から自然と涙が零れる。
「すみません。初めて見るものですから」
気の利いた言葉が浮かばない、と謝るランスにリュディは思わず吹き出した。
両性具有などそこらへんにホイホイ居る筈ないので、それはそうだろう。
「最高の……賛辞です」
他に何と言われても、これほど嬉しくはならない。
「そうですか?なら雨に濡れた美しい美術品を綺麗にしなくては」
いちいち例えが回りくどいが、先走りと愛液で濡れている性器を弄るぞ、という事だ。
ランスは右手を滑らせて勃ち上がった男性器にそっと触れる。