ソレゾレノケツイ-16
「ぁ??ちょ 待っ あぁぁ?!」
耳攻めは気持ち良い……気持ち良いのだが、ぞわぞわ感が半端ないのだ。
もっと直接的な刺激が欲しいのに、やっぱりランスは背中を攻める。
「やめっ ぁ やぁ ランスぅ」
くちゅくちゅと耳をねぶる音が直接脳内に響く。
リュディはイヤイヤと首を振りながら、再び雲の上に放り投げられた。
「ぁ ふ は ぁ」
目の前が白いのは湯気のせいか、自分の意識が可笑しいのか……リュディはほやんとしてぼんやりと空中を見つめる。
「リュディヴィーヌ?」
やり過ぎた、と心配するランスの顔が徐々にはっきりと見えてきた。
「はぁ やり過ぎ……です」
確かに褒めたが、馬鹿のひとつ覚えみたいにそこばかり攻めるとは……リュディは気だるそうに両手をランスの首に回して引き寄せる。
「リュ、リュディヴィーヌ」
「落ち着くまで……こうして下さい……」
引き寄せられた事で身体が密着し、リュディの柔らかい双丘がランスの胸板に押し付けられた。
お互い足の間に足が入る形になり、太もも辺りに硬いものも押し付けられる。
「……硬い……」
「ぅっ 貴女も、ですよ?」
くいっと太ももを動かしたリュディに、ランスも負けじと太ももを押し付けた。
「あぁ」
先程の絶頂は軽いもので射精までには至らなかったリュディは、待ち望んだ直接的な刺激に悦ぶ。
「ランス……もっと……」
リュディは自ら顔を寄せて口づけをねだり、ランスはそれに応えた。
密着した状態でのたっぷりとした口づけは、2人をより深く繋げる。
「は ん ぁ」
「……リュディヴィーヌは、甘いですね」
「ぁ それ……テオにも……言われました……もしかしたら体内に……植物が居るか……ら……」
説明途中でランスの表情に気づいたリュディの声が途切れる。
ランスは、物凄く不機嫌な顔になっていた。
「分かってはいても、やはり腹が立つものですね」
「……ランス?」
リュディは何か言っただろうか?と自分の言葉を思い出し、サァっと青ざめる。
テオと身体を重ねた事を、あっさりと白状したうえに、ランスはそれを知っていたのだ。