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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈選ばれし美肉達〉-17

『君ならどんな男も満足するってよぉ……電話番号、メアド、住所、職場……全部教えてくれたぜ?』

「ち、違う!!静香……違うんだから!!」


早くも涙で潤む瞳が、景子の視線と重なった……。

檻に入れられ、半裸にされた景子を見れば、この男達の暴力や脅しに屈したと見るのは容易い。
しかし、これから結婚を控えていると知っている景子が自分を売り渡すはずは無いし、そんな弱い女性ではない事も、静香は知っている。

だが、この異常な世界に静香が引きずり込まれたのは事実。

理由はどうあれ、刑事の景子を監禁させられる集団に、自分までも取り囲まれてしまっている状況の、その危機に変わりはなく、この男達の目を見れば、未来すら危ういと瞬時に悟れた。


「ば、馬鹿ね。私のケータイで私の居場所なんか直ぐに分かるんだから!彼氏が直ぐに駆けつけてくれるんだからね!」


失笑とは、まさにこの事だろう。
そんな物で居場所が知れるなら、景子だって監禁されやしない。
クスクスと沸き上がる笑い声に、静香は圧されはじめていた。


『お前のケータイなんか、とっくにバラしてドブ川の中だよ。あと車もな。スクラップにされて、今頃はグラム幾らの鉄屑だぜ?』

「ひぐ…!」


まだどうにかなると思っているのか?
静香は身体を縮こませて防御の姿勢をとり、上目遣いで威圧するように見ている。
外部からの救助すら断たれたと言うのに、強い女を懸命に演じるなど滑稽と言うしかない。


『……あの後ろの扉から逃げたらどうだ。あそこしか出口は無えぜ?』

「……う、うあッ!」


静香は急ぐように飛び起き、脇目も振らずに扉へと駆けた。
その後ろ姿には戦う意思など欠片も無く、早く逃げ出したいとの思いしか透けなかった。


船の扉は浸水を防ぐ為に、外部からは引き戸となっている。
水の圧力が掛かった時、その圧力に負けてはまずいからだ。

つまり、扉だけで静香の逃走を防ぐには、外側から誰かが扉を押さえるか、鍵を掛けるかしかない。


「退いてよ!邪魔しないでぇ!!」

『どうした、早く通れよ?』


先回りした部下は開いた扉の前に立ち塞がり、静香が通る事を許さない。
勿論、端から逃がすつもりもない。


「キャアッ!!」


静香は後ろから首根っこを掴まれ、引っくり返された。
再び、周囲には男達が集まり、欲情の視線を頭から浴びる。
ガチャン!と扉は冷たい音を発てて閉まり、不気味な笑い声が沸き上がると、静香の唇はフルフルと震えだした。。



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