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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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ダビング-4

「佐伯君は知ってるの? 奥さんの不倫のこと」
「知らないです。知っているわけがありません、はい」
「ふーん、田倉君と、やりまくっているのは知らないんだ」
「もちろんです。や、やりまく……」
「君は教えてやらないの?」
「教えるわけないじゃありませんか」
「どうして?」
「だって進藤さんですよ。あんなこと、進藤さんが……い、いえない」
 語るに落ちるとはこのことであった。石橋は基本的にごまかすことのできない男なのだ。
「石橋君は今でも進藤さんのことが好きなんだね。今も綺麗だものね、奈津子さん」
「はい! 綺麗です。進藤さん、綺麗です、すごく。今でもかわいいし、心が純粋で清らかで、清楚で……」
 石橋のうっとりした顔を見ていると、いじめてみたくなる。
「その純粋で清楚な女性が田倉君のナニを……」
「い、言わないで、言わないでください! 間違いなのです、そう、何かの間違い」
「清楚な人妻が田倉君のナニをくわえ込んでいるのが間違いなのかね?」
「やめて、やめて、言わないで……ああ、どうして、あんなことに……」
「田倉君は奈津子さんと、何回くらいナニをやっているの?」
 石橋は天井を向いて「計算したのですが、最後は分からなくなっっちゃって」と頭をかいた。沼田は呆れ返り「期間は?」と聞いた。
「どうでしょう、七ヶ月くらい? いや、もっとでしょうか」
「そんなに……」
 さすがに沼田は絶句した。
「ヤルのはホテルなの?」
「ええ、ほとんど、たぶん。ヤ、ヤル?……」
「何回くらい、追ったの?」
「えー……」と言って指を折るが「いっぱいです」と言って、そのまま手を上げた。ビールを注文するらしい。
「彼らが付き合うようになった理由は知らないのかね?」
「知りません」
「しかし、自分の部下の奥さんを寝取るなんて、ひどい話だなぁ。ねえ、石橋君」
「そうですけど、進藤さん綺麗だから」
 新しいビールがきたので石橋はうれしそうだ。
「佐伯君に奈津子さんを取られたんだったね」
「そうなんです! だから、彼のことは嫌い」
 ぐすっと鼻をすすった。
「どうするの? これから」
「どうするって……何をです?」
「写真撮ったんでしょう?」
 一番驚いた顔を見せるには、どうやったらよいかをステンレスに顔を映して確認している。
「写真なんか撮ってないです」
「でもおかしいな、じゃあ君がくれたあれはなんだろう?」
「な、なんの、です?」
 沼田が背広のポケットに手を突っ込むのを、不安げな表情で見ていた。取り出したそれを指でつまんでヒラヒラさせると、石橋は両手で顔を覆った。沼田はカウンターの皿をどかして「これが田倉君と奈津子さん」と言って、目の前にばんと音をたてて置いた。例の車の中での映像だ。
「君がくれた写真。すごくいい顔だね、イッてるね、この表情。佐伯君の奥さん、進藤奈津子さん」
 弱々しく首を振る石橋を見てほくそ笑んだ。
「ほら、田倉のチ○ボが奈津子さんのナニの中に入ってるだよね、今。これ、出しちゃっているのかな田倉君。佐伯君の奥さん、つまり奈津子さんのオマ○コに、ビュッ、ビュッ……」
 自分で言って、ゴクリとツバを飲み込んだ。
「ビュッ……や、やめて……すみません、すみません」
 石橋は目に涙を浮かべて謝っていた。
「うんうん、分かってるって。悔しいよね。寂しいよね。佐伯君に取られた上に、田倉君にも食われたんだからさ、進藤さんの体、ムシャムシャって」
 石橋にジョッキを持たせ「君の味方はわたしだけだから」といって、肩をたたいた。
「心配しなくていいよ、ほら飲みなさい。わたしが善処するから」
 いったい何が善処なのか、自分で言ってい笑い出しそうだった。
「でも、ビールはこれで終わりにしなさい。体によくないから。飲んだらわたしがうちまで送っていくから」
 しょげかえっている石橋の肩にそっと触れた。
「あ、そうそう、ビデオはきれいに撮れていたかい?」
 石橋は目に涙を浮かべ、しっかりと頷いた。


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