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【痴漢/痴女 官能小説】

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各務家の過去-2

「えっ?じゃあ陽子さんも…」

「いいえ、あたしにはそんな能力は無いわ」

優子の言わんとした事を察した陽子は、優子を制すと自らはその能力が無い事を素直に言った。

「あたしたちの家系は古くてね、それこそ但馬さんの家よりも古く続く家系なの。始祖の功徳か知らないけど、平安の頃から、星司の様な子供が代々生まれてくるのよ」

「凄い!そんなに古い家系って実際にあるんだ」

自分の祖父のことも余り知らない優子には、全く理解できない世界だった。

「あたしの家系が古くから続いた理由ってわかる?」

「う〜ん、何だろ?」

優子は歴史を考えた。家が残るということは常に勝者側にいたことになる。しかし、そんなに単純なことじゃないような気もする。

「普通に考えると、時の為政者に重宝されたからってことになるでしょ」

「そうですよね。政敵の行動が読めるから重宝されますよね。でも、それじゃあ為政者自身が落ち目になったらダメじゃないですか」

文学部の優子の脳裏に平家物語の『盛者必衰の理をあらはす』の一節が浮かんだ。政事(まつりごと)は永遠に続かないはず。

「そう、普通に考えると、為政者の凋落と共に落ち目になると思うわよね。でも、私の一族は大丈夫だったの」

「えっ?どうして」

「一度ね、野心を持ったご先祖様が表舞台に立とうとして、応仁の乱のゴタゴタの時に痛い目にあったことがあるの。苦労の末に落ち伸びたご先祖様は、これを反省して子子孫孫を戒めたわけ。『決して表舞台に立つな』ってね」

「政事から距離を置いたのね」

「それでも為政者の方から接触してきたわ」

「それじゃあ、ダメじゃないですか」

「それでいいのよ。助言だけを与えて距離を置いて表にでない。野心を持たない助言者は為政者にとってこれほど有りがたい者はない」

「なるほど、言えますね」

「でもね、疑心暗鬼になった為政者も時々居て、攻め込まれることもあったのよ」

「もう、為政者ってやつは!」

優子は見ず知らずの過去の為政者に腹を立てた。

「大丈夫よ。攻められることを容易に察知できるご先祖様にとっては、ほとぼりが冷めるまで逃げることは容易だった。そんな状態を繰り返して時代を経る内に、神格化の効果を生んで、いつしか各務家はアンタッチャブルの状態になったの」

当然それまでに隠れた暗黒の歴史も幾多と有ったが、今日の話の本質では無いので陽子はそれ以上詳しく語らなかった。

「と言うことは、陽子さんはただのエロ陽子じゃなくて、政治を裏から支えた凄い家系のエロ陽子だったんですね」

優子は改めて陽子という人間の背景を考え直した。


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