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LADY GUN
【推理 推理小説】

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モンスター=…-3

 綾美が拉致されてから一週間が過ぎた。毎日のようにコカインを吸わされてきた綾美。モンスターから与えられる刺激が日増しに良くなっていく感覚を得始めていた。
 「あっ…う…!あん…!ああん!」
後ろで手錠をかけられたままモンスターの顔に跨がされる綾美。クンニに喘ぐ。
 「フフフ…。ペロッ…ペロッ…」
 「ああぁ…!あっ…!」
蛞蝓のように性器を這う舌に顎を上げて感じてしまう。
 「マン汁が多すぎて覆面がビチョビチョで不快だ。かゆくなっちまうよ…。」
 「ああん…」
クンニをした後の覆面はいつもグチョグチョに湿っていた。
 「どけ!」
 「あん…」
綾美の体をどかし立ち上がるモンスター。次の瞬間、目を疑った。
 「ふぅぅ、せいせいしたぜ。」
何とモンスターが覆面を脱ぎ素顔をさらしているではないか!警察が威信をかけ割り出そうとしている男の貴重な素顔。モンスターが何気に覆面を脱いだ事に驚いた。
 「フフフ。」
素顔を見られた事など微塵も気にしていない実に堂々とした表情で綾美を見ていた。
 意外だった。サラサラの髪、切れ長の目、部類から言えばクールなイケメンだった。綾美は世の中の女から全く興味ももたれないような顔を想像していたからだ。覆面を被っている時に感じた不気味さと裏腹の、どこか陰のある危険な魅力すら感じた。
 「女から敬遠されるような不細工期待してた顔だな…?」
 「い、いえ…」
動揺する綾美。どちらかと言うとイケメンであって欲しくなかった。全ての女に相手にもされない醜い強姦魔として軽蔑し憐れむ方が少しは納得できたのかもしれない。そうすると疑問が生じる。
 (どうしてこんな人がレイプを…)
街を歩けば女なんてすぐにゲットできるであろう。モテるだろう。しかしなぜ女に憎まれるような真似をするのかが腑に落ちなかった。
 「人には色々あるんだよ…。」
 「…」
まるで考えている事を全て見透かされているようで怖い。心の中で思った事への返答を的確に返してくるからだ。
 「顔に書いてあるんだよ、お前は。」
 「えっ…!?」
思わず顔を隠す綾美。
 「だからお前がいやらしい女だって事はすぐに分かったさ。いやらしい事を考えてるのが顔に出てたからな。」
 「…」
みんな自分をそういう目で見ていたのかと思うとショックだった。
 「田口徹だ。」
 「えっ…?」
いきなり堂々と名前を名乗る問題に驚く。もし自分が脱走できたなら、事件は即解決になるであろう重要な情報を自信満々な顔で言い放ったモンスター…、いや田口に驚いた。しかしそれは自分ごときに素性を晒した所で捕まるような馬鹿じゃないよというアピールのように思えたと同時に、絶対に自分を逃がさない自信を感じた。
 (私はきっと逃げられない…。)
綾美はそう思った。


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