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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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垣間見える過去-3

意外と飲みっぷりのよい久留米さんは、


「あー、生なんて久しぶり」


と、半分以上減ったジョッキをドンとテーブルの上に置いて嬉しそうに笑った。


そんな彼の様子に嬉しくなって、あたしもつられにっこり笑い、


「飲みに出かけるのは久しぶりなんですか?」


と、訊ねた。


「うん、基本的に家で一人で飲んでる。

俺、友達いないし」


そう言って今度は煙草を取り出し、小さく笑いながら火を点けた久留米さん。


それに対し、漫画でいうなら石になった自分にピキッとヒビが入ってしまったように固まるあたし。


友達がいないなんて言われて、どう反応すればいいのかわからなくて、変な沈黙があたし達を包んでしまった。


地雷を踏んでしまったような気がしたあたしは、急いで別の話題を探そうとした。





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