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LADY GUN
【推理 推理小説】

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神とモンスター-8

 田口の薄ら笑いを浮かべた表情に武史と麻耶はゾクッとした。
 「自分の計画続行の為に邪魔者を追い出したい時、神だったらどうした…?」
 「えっ…?」
突然の質問に一瞬考える武史。そして何かを思い浮かべたかのようにハッとした驚きの表情で田口を見た。
 「ま、まさか…!?」
顔が青ざめる武史。
 「な、何…??」
麻耶が心配そうな顔をする。挑発的な顔で武史を見る田口。
 「これ、流すぞ?」
携帯で写メを見せる。
 「お、お前…!!絵里に何をした!?」
田口に掴みかかる武史。その写メには絵里が全裸で手錠をかけられ天井から吊されている姿が写っていた。
 「ひ、酷い…。」
麻耶は絶句した。
 「まぁ、慌てないでくださいよ。この写真を撮った以外は何もしてませんからね。後は別な場所でのこの子とか…。」
2枚目の写メは特に着衣も乱れていない普通の愛海の姿が写っていた。
 「お、おまえ…!愛海をどうした!」
 「愛海ちゃんには何もしてないですよ。子供相手にも容赦なかったあなたより優しくて良かったですね、俺。」
 「ふ、ふざけるな!!」
 「神…、今のあなたの気持ちこそがあなたに弄ばれた人達の気持ちですよね?」
 「あ…」
 「こういう酷いことを散々してきたんですよ、あなたは。それを今さら反省して悔い改めて自主する?ハハハ…馬鹿言ってんじゃねぇよ!!」
一喝した田口に肩を落とす武史。
 「いくら離婚したからってあなたに痛めつけられた人達は何かしら復讐してくる。当然絵里さんや愛海ちゃんだってその対象だ。自主してあなたは塀の中。塀の外ではあなたを恨む野獣どもにレイプされる絵里さんと愛海ちゃん…。塀の中にいたらあなたは家族を守れない。違いますか?」
 「…」
 「なら塀の外にいた方がいいでしょ?今まで通り家族を愛する理想の夫のままいた方が幸せだよね?この絵里さんの恥ずかしい写真も世に出回らない。愛海ちゃんも無事家に帰れる。さぁ、あなたはどっちを選ぶかな…?」
 「…」
なかなか答えが出せない。答えを出すまでに1時間かかった。

 それから1時間後、武史は家に戻された愛すべき家族を抱き締めていた。
 神は永遠に死んだ。神を滅ぼしたモンスターの黒い炎は火柱を上げて天に向かって行くのであった。
 


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