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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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それぞれの世界-4

それは、よく晴れた爽やかな初夏の日曜日の昼下がりだった。


こんなお出かけ日和なのに、その日に限ってあたしは誰とも遊ぶ約束をしていなかった。


誰とも都合が合わなくなると、余計に淋しくなってしまう。


スマホのアドレス帳をスライドさせ、目的の名前の所で手を止める。


昼間っからヤるのはどうかとためらったけど、無性に塁に会いたくなったあたしは“これから会わない?”ってメールを塁に送ってみた。


しかし、返事はすぐに返ってきたけど“友達と遊んでるからまた今度”と、あたしのお誘いはあっさり断られてしまった。


仕方なしに部屋でゴロゴロしていると、母から“夕飯の買い物とDVD返してきてよ”と、お使いを命じられた。


めんどくさかったけど、このまま家でゴロゴロしてるよりはマシか。


そんなわけであたしは母親のことずけを聞いて車で次々と用足しを済ませていた。


買い物の次に立ち寄ったレンタルビデオ屋の駐車場に車を停め、店内に入る。





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