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密約旅行
【熟女/人妻 官能小説】

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後編-2

(2)


 新宿を出発したバスは途中池袋に寄って、そこで何人か乗せたあと、首都高速を経て関越道、長野自動車道へと向かう。

 三度目ともなると知恵子も落ち着いて構えていられるようになっていた。きょろきょろ見回すことはせず、荷物の上げ下ろしの時にさりげなく目を走らせる。男性客が意外と多くて特定が難しかった。
「ちょっとわかりずらいね」
「うん。いずれわかるんだし」
そう言って関心のなさそうな顔を見せた由里も、休憩のサービスエリアではけっこう乗客に目を向けていた。

 トイレや喫煙所に連れ立って歩く男性客を見ているうちに二人連れとおぼしきふた組が判った。五十代の身なりの整った二人。もうひと組は学生風の若い男たちで、二人とも脚にぴったりのジーパンとスニーカーを履いている。
「あの中年だね……」
知恵子が小声で言うと、由里も頷いて、
「あの齢で二人で旅行は不自然だよね」
「でも、意外と若いほうだったりして」
若者は互いに写真を撮り合ったりしている。


 女のほうから相手を拒否できると由里は言った。男の側に選択権はない。金を払っているのは男のほうである。男はたいてい若い女を好むものだ。四十過ぎの自分たちを見てがっかりする者がいても不思議ではない。そのことを言うと、由里は、
「実はね……」
それは了解済みだからあり得ないのだと言った。
「黙ってたんだけど、相手にはあたしたちの年齢だけは伝えてあるの」
「え?だって、お互い何も知らないって」
「もちろん年齢以外は何も教えていないわ。それを承知の上で話を組むの。好みはともかく、年齢だけは勝手にイメージされちゃうと気の毒じゃない」
だからそれだけは教えておくのだという。

「その代わりあたしたちは相手のことは年齢も何も知らない。それがハンデ」
「ふぅん。そういう条件なの。それで女だけが選べるの」
「そう。あたしたちは楽しむだけだから。でも、いままで拒否したことはないけどね」
「拒否したら男の人、可哀想ね」
「そういうケース、ないらしいよ。お互いそのために行くんだから」
自分たち以外にも女の『メンバー』がいるという。メンバーという言葉を聞いて知恵子は苦笑した。

 バスに戻り、座席につくと由里が手を握ってきた。知恵子も隣の席を気にしながら握り返した。
「まだ引きずってる感じ……」
由里の囁きに昨夜の乱れた行為が甦り、その時のエスカレートした愛撫の交歓は思い出すだけで顔が火照ってくるほど恥ずかしかった。でも、
(よかった……すごくよかった……)

 男とするのと何がちがうのか、細かくみればいろいろあるのだが、ひとつ思い当たるのは女同士だと身構えがないということかもしれない。
 体の機能が異なる男女では、一つに溶け合おうとしながら、最後は受け入れる行為に行き着く。つまり、体位がどうであれ、女はペニスを差し込まれる『受け身』になる。
 同じ機能を持つ肉体が絡み合うと互いが能動、受動を繰り返して、対等に快楽を共有できる気がするのだ。
(二人で竜巻の中に巻き上げられていく感じ……)
知恵子の感覚はそうだった。……

 昨夜は二人ともその気になっていたのだが、由里が持ってきた小道具でいつも以上に乱れてしまった。
 
 面倒な洗い物を少なくするために寿司をとり、サラダは出来合いのもの、それにチーズを切って摘みにした。朝はトーストで簡単に済ませるつもり。そのことは由里にも言っておいたのに、彼女はスーパーの袋を提げてやってきた。
「何買ってきたの?準備はできてるわよ」
「へへ……」
由里は悪戯っ子のようにちょっと舌を出して目の縁を赤らめた。
「あとで、付き合って……」
差し出した袋の中味は二本のソーセージだった。
 すぐにぴんときた。経験者なら自然とペニスを連想してしまう太さと長さである。

「どうするのよ?」
用途のの想像はついたが、独り言のように訊いた。由里は返事を濁し、照れくさそうに笑った。
「リアルね……」
「その大きさのものって、意外と少ないのよ。うちの近くで買ってきたの」
「使ったこと、あるの?」
「うん……けっこういいわよ」
「いやだ。……ご主人と?」
「一人よ……自分で……」

 知恵子はそれ以上訊かず、真空パックになった『イチモツ』を眺めた。あの老人のサイズとまではいかないが、夫のものよりは大きくて太い。
「包丁貸してくれる?」
由里はキッチンに入ると、封を切り、まな板にのせたソーセージに細工をし始めた。転がしながら端から4、5センチのところに切れ目を入れ、その深さの肉をそぎ落として溝を作った。何をしているのかすぐにわかった。亀頭を形作っているのだった。

「由里ったら」
知恵子は可笑しくなって笑い出した。
「これがなかなかのものなのよ」
彼女も笑いながら、
「あとでわかるわ」
知恵子はしばらく笑いが止まらなかった。

 あとでわかると由里が言った通り、たしかに本物より硬さがあるだけにエラの引っ掛かりは感じられた。しかしそれが快感を増幅させたかといえばそうは思えなかった。昂奮を高めたのは、未経験の行為そのものだったように思う。
 コンドームに包まれた極太のソーセージを互いに押し込んでは抜き、上になったり下になったりと乱れた。引き抜くと由里の粘膜が捲れて、とば口に赤い輪が出来る。自分もそうなっているのだと思うと昂奮が増した。
 二人は『イチモツ』を締め上げながら前後して果てた。絶頂の瞬間、貫かれた秘部から悲鳴があがった気がした。

 その時の快感がまだ体に残っている。このまま今夜、生のイチモツを迎えるのだ。知恵子は由里の指を握って目を閉じた。

 


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