投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

LADY GUN
【推理 推理小説】

LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 62 LADY  GUN 64 LADY  GUNの最後へ

知能犯-9

 泰明は一瞬天井に目を向けてから口を開いた。
 「道彦が代表を務めていたというR4コーポレーションは名目は輸入車販売店という事だった。しかしその車に麻薬を忍ばせて車を輸入、輸出していた事は警察の調べでも分かっているよね?」
 「はい。」
 「道彦はその麻薬を売って資金を増やしていた事もご存知の通りだと思うが、その麻薬を使い女性を麻薬漬けにして性行為をして、その様子を撮影した写真や動画を業者に売っていたんだ。またそれらをネタに金を脅し取っていたという話も知ってるだろう?」
 「はい。」
 「レイプした女性を無理矢理麻薬漬けし仲間内で弄んで飽きたら捨てる…そういう事を日常的に行っていた。」
 「女性に友達や知り合いを紹介させ、そしてレイプして麻薬を使用させどんどん麻薬を売りさばき資金を増やして行った…。」
 「ああ、そうだ。ところで君はR4コーポレーションのR4とはどういう意味か知っているか?」
 「い、いえ…。」
あまり深く考えた事はなかった。
 「R4のRとはレイプの頭文字だ。4は人数…、すなわち道彦、服役している喜多和典、徳山大二郎、中西淳也の4人が集まってできたグループという事だ。彼らは初めはただのレイプ集団だったんだよ。」
 「えっ?」
 「無差別に美人を狙い覆面を被ってレイプを繰り返すレイプ集団だったんだ。」
 「覆面…」
静香の頭の中で何かが動き出した。
 「ああ。今回の婦警誘拐事件で世の中に出回った動画でも覆面を被った男達が映っているよね?私はドキッとしたよ。今まで誰にも話していなかった事があるんだ。」
 「えっ?」
静香は正芳が自分を守って命を落としたあの時の事をどうしても思い出せなかった。それはショックと言う壁が静香の記憶の前に立ちふさがっていたのかもしれない。しかしふと思い出した事がある。高田は震える静香に俺はレイプ魔だと言った。その記憶が今、解放されたのだった。
 「愚息とは言え死んでまで更に名誉を損なう事はないと思って闇に葬ろうと思っていたのだが、道彦の部屋には女性を強姦している動画がたくさんあったんだ。どの映像も全員覆面を被っていてどれが道彦だか分からないし、そいつらが誰だかも分からない。しかし夥しい数の動画が残されていたんだ。その中には過去に城南地区を中心に未だ未解決の連続レイプ事件があったろ?その事件の時に撮られたと思われる動画も含まれているんだよ。」
 「そ、そうですか…。」
思い出した記憶に動揺しながら答えた静香。


LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 62 LADY  GUN 64 LADY  GUNの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前