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LADY GUN
【推理 推理小説】

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先輩…-3

 酔っ払い、勤務中の時とは違う静香が見れて嬉しい若菜。3人の、お互いの色々な話をして関係が深まっていく気がした。そして若菜が潰れそうな一歩手前の状態で自らの話を始めた。
 「私はですね〜、どうしても刑事になりたかったんですぅ。私のお父さんも刑事だったんですよ〜。」
その言葉を聞いた瞬間、静香と俊介は真顔になる。特に静香は一瞬にして酔いが覚めたかのような顔になる。
 「あ、でもお父さん、4年前に死んじゃったんですけどね…。捜査中に流れ弾に当たって亡くなっちゃったんですよぉ…。」
 「…」
息を飲んでぐでんぐでんで机に顔をつけ話す若菜を見つめる。
 「小さい頃から家にあまりいなくて、授業参観とか運動会なんか一回も来てくれた事なくて、友達からおまえの家は母子家庭かって馬鹿にされてさぁ…。自分でもお父さんは本当に私のお父さんなのかって疑った時もありましたぁ。でもね、私…知ってたんですよー。いくら遅く帰って来ても私の部屋に入って来てね、寝てる私の頭を撫でてお休み、ごめんなって言ってくれてたのを。お父さんは私が寝てると思ってただろうから、私が気づいてるって知らなかったと思うけど、今でも心が痛むんですよー。お父さんを疑った事を。私も素直になれなくてあんまり会話はなかったけど、でもお父さんは世の中の平和の為…。私が平和に過ごせる世の中にする為に毎日毎日遅くまで働いてるんだって思ってた…。今でもそう思ってる。」
 「…」
2人は黙って若菜の話を聞いていた。
 「私はですね、いつかお父さんと一緒に世の中を平和にする為に同じ警察として働くのが夢だった…。そんな事お父さんに言ったら絶対反対されると思ってたから内緒にしてた。私が無事警察に入れた時に言って驚かそうと思ってた…。思ってたんだけど、死んじゃうんだもんなぁ…。」
閉じている目から涙が零れたのが2人には見えた。


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