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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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トラブルの果てに-3

副島主幹は、以前違う地域の合同庁舎で久留米さんと一緒に働いていたことがあるらしい。


彼によれば、久留米さんは現在28歳、独身、2年前にこの合同庁舎に異動になったらしい。


「8歳差ならアリだなあ」


なんて、クミちゃんは綿菓子みたいにフワフワした髪の毛を揺らしてはしゃいでいた。


そんなクミちゃんに、副島主幹は


「クミちゃん、あいつは一筋縄じゃいかねえぞ」


と苦笑いを向けていた。


確かにあれほどの無愛想さ、人を寄せ付けようとしない雰囲気では、副島主幹の言ってることは頷ける。


久留米さんはここに異動してきた当初から、すでにあんな感じで無口でとっつきにくい人だったらしいって、喫煙者コミュニティーの噂話で聞いたことがある。


それでもあの外見だから、お近づきになりたい臨時職員の女の子や若い女子職員は結構いたらしい。


果ては上司がお見合い話を持ちかけたりしてきたこともあったそうだ。


でも、なんでか彼はひたすら誰にも心を開くことはなく、人を寄せ付けないオーラを放っていたらしい。


その結果、彼に興味を持つ人はいなくなっていき、今や久留米さんは一匹狼のようになってしまったんだとか。




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