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強姦主義者 『T』
【レイプ 官能小説】

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2つのモンスター-7

 同じ女である。レイプと言う辛い過去をほじくり返すのは心が痛む。しかし麻薬使用していた殆どの女がレイプされた経験を持つと言う事は、レイプした女をターゲットに麻薬を売っているとも言える。
 (もしかしたら組織は渡辺麻耶さんにも接触してくる可能性はあるわね。)
当時、湯島武史に協力してレイプ偽証をした麻耶を本当のレイプ被害者だと思っている静香は麻耶を常に気にかけるようにする事にした。
 (未解決レイプ事件とR4によるレイプ事件とは犯人は異なるわね。神と呼ばれた男…、一体誰なの?)
ある時ピタッと犯行が消え足取りも掴めていない。有力な証言も得られてはいなかった。写真や動画を撮るなんて事よりももっと大きな傷を負わされたという被害者達。その神と呼ばれた男への恐怖から被害者は話したがらないであろう。時間が流れ過ぎた為、神と呼ばれた男を突き止めるのは難しいと感じた。
 (神とR4の繋がりは何なんだろう…。)
もしかしてその神と呼ばれた男が全てを支配しているのかも知れない。それに今頃は高校生かそれ以上となっているであろう当時の小学生レイパーの存在も気になる。まずはその少年を探す事にした。
 (そう言えば…)
静香は過去の調書を引っ張り出した。
 「んっと…、あ!これだ!あの時の少年と少女…、高梨愛理と…田口徹…」
この時、全ての鍵を握る重要人物の名前を口にした事は気付くはずもなかった。
 「上原さんが気になるって言ってたよね…。あの人がそう言うんだから何かあるかも知れないわよね。調べてみる価値ありね。それにあの時の態度は酷かったわね、確か…。高校生の癖に色気づいてて。それにシロだったけど違法薬物所持の疑いで取調したわけだし、一応麻薬とレイプに繋がりあるしね…。」
答えに直結している事であったが、この時の静香にはただの答えの入口を探す事としか捉えられなかった。
 「麻薬にしたってレイプにしたって、どっちにしろそんな卑怯な物を野放しにしておく訳にはいかないからね。」
 静香は警察手帳の中に正芳の写真を入れていた。その警察手帳に手を当て決意を固めるのであった。
 (上原さんの為に…)
静香はいつもそう思っていた。
 


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