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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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陽子の過去-6

「ええ、直ぐに釈放されたみたい。家に帰ってから警察から電話があって教えてくれたわ」

陽子は姿勢を質すと改めて優子に語りかけた。

「優子ちゃんを止めたのはこれが理由よ。但馬さんのようなターゲット達は平気でしょうけど、優子ちゃんには耐えられないと思ったの」

「あ、ありがとうございます…」

確かに自分にも耐えられないだろう。体験談を聞いて、改めて陽子に感謝した優子だった。

「でもね、火の付いたエッチな体に何年も悩んだわ。ネットが普及しだして同じ嗜好と悩みを持つ人を探して、あの2人に行きついたの。これが『お楽しみバージョン』を始めた理由よ。ギクシャクしたプレイヤー達の癒しと、淫乱な女が変に犯罪者を作らないで済むし一石二鳥でしょ」

「それが始めた理由だったんですね」

優子は疑問が一つ解けてうんうんと何度も頷いた。

「次は何を話そうかしら」

陽子は首を斜めに傾げて優子に問いかけた。

「じゃあ、金額の事を教えて下さい」

「金額?」

「但馬さんのペナルティの金額ですけど、いつもあんなに高額を要求するんですか?」

優子には信じられない金額の応酬だったので、これも気になっていたのだ。

「いつもあんなんじゃないわよ。ターゲットの資産に合わせてるの。それこそ毎月1万円の場合もあるし、それすら払えなければ別の代償かな」

「別の代償って?」

あることを想像しながら聞き返した。

「まあ、女だからね。色々とね」

陽子は謎めいた笑みを浮かべたので、それ以上は聞かなかった。

気になる事がわかったので、そろそろ本題を聞きたくなった。そんな優子の心情を察して陽子は核心を話そうと思った。

「次はマスターの事を話すわね」

「お、お願いします」

優子は座り直して、聞く姿勢を整えた。

それを見た陽子は意を決すると、真剣な表情で話し始めた。

「じゃあ、マスターのフルネームから。下の名前の『星司』はこの前教えたわよね。上の名前は…」

すると優子は名字を言いかけた陽子を遮ると、陽子に代わってその続きを口にした。

「マスターの名字は『各務(かがみ)』、フルネームは『各務星司』ですよね」

自分の名字でもある『各務』の姓を言い当てた優子に、陽子は目を見開いて驚くばかりだった。




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