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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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陽子の誘い-3

――今日はサイトに来ないのね。色々話したいことが有るから、明日にでも時間が有ったら来て――

メールの文章だけ見ると、「サイトに来て」と取れるが、短い文章と共に、住所の記載された地図データが添付されていたので、自宅への誘いだと気が付いた。。

優子も色々と聞きたいこともある。陽子が言いかけては口淀んでいた数々もそうだし、陽子とマスターの関係、それにマスター―星司―の事をもっと知りたかった。

時間の指定が無かったので、講義が終わってから大学の帰りに寄ることにした。

――おはようございます。今日の16:00にお伺いします――と記してメールを返信した。

直ぐに陽子から返信が来た。

――嬉しい♪2人っきりの時間を一杯楽しみましょうね。あっ、来る前にシャワーを浴びて来てね――

「な、何よこれー!女同士で何をする気なのよ!」

真面目な話をするつもりだった優子は、句読点の合間にハートマークやキスマークが大量に溢れたメールを見て呆れかえった。

(ふん!エロ陽子がまたあたしをからかって。何を考えてるのかは知らないけど、あたしは話を聞くだけよ)

大学の帰りに寄ろうと思っていたので、勿論シャワーは浴びる時間などない。

「ふん!いつも言いなりになってたまるもんですか」

それでも律儀な優子は、朝のシャワーでいつもより念入りに、湿り気が絶えない部分を入念に洗った。

そして大学の講義も終わり、有名店で手土産のショートケーキを買った優子は、ドキドキしながらインターホンからの呼びかけを待っていたのだった。

(なんで、こんなに緊張するのよ…)

インターホンから陽子の声が聞こえた。

『きゃあ、優子ちゃんいらっしゃーい』

「こ、こんにちは」

インターホンから流れるハイテンションな陽子の声にたじろぐ優子。それに陽子が追い打ちを掛ける。

『【痴漢専用車両サイト】の本丸へようこそ』

陽子は声のテンションを下げて厳かに言った。

「は、はい、お邪魔します」

『では、合い言葉をお願いします』

「へっ?」

優子は一体何が始まったのか理解できなかった。

『ほらあ、サイトに入るには合い言葉が必要でしょ』

いつもの感じの陽子に戻ったので、何を言っているのかを理解した優子は吃驚した。

「な、何を言ってるんですか!こんな所でそんなこと言える訳無いでしょ!」

真っ赤になった優子がインターホンに向かって怒鳴った。

『あら、言えないの?じゃあ入れないわよ』

陽子の茶化したテンションに優子はカチンときた。

「いいですよ入らなくても!あたし帰ります!」

出口に向けて踵を返した優子だったが、その足を止める言葉が背中に届いた。


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