キモチノモンダイ-13
(しゃあねぇか)
この行為に対する愛情表現などテオの押し付けに過ぎない。
パルにとっては生きる為の食事……食べ物に愛情を示せ、なんてのがそもそも余計なお世話なのだ。
パルとヤる時にいつも頭の中をぐるぐる回るジレンマを振り払い、テオは少し腰を動かした。
「っは……今日は……このまま出して……いいか?」
指を髪に差し込んで軽く頭を掴むと、パルは目だけで笑って応える。
そして、目を伏せたかと思うと本格的な動きになった。
「ぁっくぅ……す……げっ……はぁっ」
ぢゅうっと吸いながら長い舌が肉棒に巻き付いて蠢く。
特にカリ首の裏辺りを擦られると、腰が勝手にヒクついた。
「んっ んうっ」
テオの様子を見ながらココが良いんだ?と言わんばかりに攻めてくるパル。
時折、鼻から抜ける息と甘い声にぞくぞくする。
「は あ 出る」
呼吸が小刻みになったテオの手に少し力が入った。
パルはタイミングを合わせて頭を動かし、テオを射精へと導く。
「うっ……あぁっ!」
ドクン
テオの呻きと共に、パルの喉に精液が叩きつけられた。
普通の人間なら咳き込むレベルの勢いを、パルは平然と飲み込んでいく。
「んくっ」
「う゛ ぐううぅ」
同時に流れ込んでくる『精』を味わいながらテオを見上げると、彼は酷く辛そうな顔でそれに耐えていた。
身体の中身を全部吸われるような感覚は、快感など通り越して既に苦痛なのだ。
(あ……そうか……)
だからテオは小分けに食えないか、と聞いてきたのだ。
今までは食べた相手の記憶を消していたし、同じ相手に手を出したのはリュディとテオだけ。
リュディは元々『精』が少ないから消耗も少ないが、テオは根こそぎ吸われるのだ。
その苦痛と疲労にパルはやっと気がついた。
しかし、吸い始めてしまったものは今更止まらない。
パルは申し訳なくなってテオの様子を伺った。
その視線に気づいたテオは、パルと目が合うと辛そうに微笑む。
大丈夫だから気にするな、という顔にパルの胸がきゅうっと締め付けられる。
「ううっ……くはあっ」
最後まで吸い付くされたテオは、汗だくの身体を地面に投げ出した。