投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

また君に会いたい
【その他 恋愛小説】

また君に会いたいの最初へ また君に会いたい 238 また君に会いたい 240 また君に会いたいの最後へ

君をもう一度抱きしめたい2-9

まともに久留米の顔を見れず、泳ぐ視線は膝の上に置いた手に行き着く。


すると、小さな手が俺の手の上にそっと重なってきて、驚いて隣に座る芽衣子の顔を見た。


「……久留米くんが茂のこと恨むわけないじゃん」


そのまま俺の手をしっかり握った芽衣子は、フッと微笑んだ。


「久留米くん、茂が死んだって話をした時に、ボロボロ泣いてたよ。

いつも茂に悪態吐いてばかりだった、あの久留米くんが、だよ。

当然だよね。だって、大好きな親友が死んだって聞かされたんだもん」


「芽衣子……」


「久留米くんはそういう人だって知ってるはずでしょ?

口ではしょっちゅうお互いのこと悪く言ってても、一緒にいると二人して大声で笑い合って、ふざけてバカやってばかりで……。

茂と久留米くんを見てると、あたしも男になって一緒にバカやりたかったなあって、いつも羨ましく思ってたよ。

久留米くんにとって、茂はそれほど大事な親友なんだよ。

だから、茂のこと恨むわけがないじゃん」


自信たっぷりに言い切った芽衣子の言葉に、ようやく久留米の顔を見ることができた。





また君に会いたいの最初へ また君に会いたい 238 また君に会いたい 240 また君に会いたいの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前