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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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理紗の選択-2

そして、次に憎しみをぶつける相手にゆっくりと振り向いた。もちろん理紗の怒りの視線を向ける相手は恵里香の母親だ。

理紗の厳しい視線の先には、プレイヤーに口を塞がれ恐怖で目を見開いたまま一部始終を見ていた悦子が居た。

「ババア、次はお前だ。お前はどうするんだ?」

悦子の体を押さえ込んでいたプレイヤーが、理紗の意図を察して悦子に対する戒めを弛めた。プレイヤーもこの後、傲慢な悦子がどんな行動を取るか興味を持ったのだ。

自由になった途端、悦子は今までの恐怖を忘れたように、理紗の想像した通りの行動をとった。

「はぁ、はぁ、理紗さん!貴女とんでもないことをやってくれたわね。あたし達を誰だと思ってるのよ!あたしは警察署長も国会議員も知ってるのよ!あたし達に盾を突いたらどうなるか思い知らせてやるわ!恵里香、もうやめなさい。こんな奴らの言うことなんか聞くことないわよ」

警察署長と国会議員を出せばこんな奴らは萎縮すると相場は決まっている。場の空気の読めない悦子は早速始めると、自分の娘にも場違いな威厳を込めて言い放った。

理紗は悦子の会社のロビーに、国会議員と肩を並べる悦子の写真が何枚も飾られているのを思い出した。

権威と肩を並べる事で、自分も権威が有ると誇示する噴飯物の写真だ。

全く美学も節操もない醜悪な写真だといつも思っていたので、理紗の怒りがさらに膨れ上がった。

「お前はバカか!じゃあ、ここに今すぐそいつらを呼んでこいよ!」

予想通り過ぎる悦子の言動に激昂した理紗は、自身の言動に酔いしれる悦子の髪の毛を鷲掴みにすると、恵里香にしたように悦子の頬を平手打ちで殴った。

「ぎゃっ!」

「何が警察署長だ!何が国会議員だ!空気を読めよ、お前も恵里香と同じで、家柄しか取り柄の無いただのバカだよ!」

人に手を挙げられたことの無い人種は、その一撃で怯んでしまう。そんな悦子に理紗は余計にイライラが増してきた。

「バカなクセに偉そうにしやがって!お前のせいで、お前のでせいで!」

理紗の容赦の無い暴力に怯んだ悦子は、髪の毛を掴まれたまま理紗の為すがままに頭を揺さぶられ続けた。

髪の毛がブチブチと抜ける痛みと、自分の威厳の効かない精神的な衝撃が電流のように悦子の体を駆け巡った。

「痛い痛い痛い!」

理紗は泣き叫ぶ悦子を座席に叩きつけると、恵里香と同じ様に唾を吐きかけた。

「状況も理解できないバカのクセに偉そうにしやがって!」

留めとばかりに、スカートがめくれ上がった悦子の尻を蹴りつけた。

「ぎゃっ!」

無様にのたうち回る悦子と、悦子への暴行が飛び火しないように股間を開きながら身を縮める恵里香を、交互に見ている内に、理紗の昂ぶった感情が徐々に治まってきた。

所詮こいつらには何を言っても無駄なんじゃないかと思えてバカバカしくなってきたのだ。

「ふううう」

深いため息を付いた理紗は、何だか憑物が落ちたようにスッキリした表情になっていた。



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