崩壊(性描写あり)-8
力を抜こうと意識をすればするほど身体は固くなっていく。
ふと駿河の脚の間を見れば、お臍にくっつくんじゃないかってぐらいそそり勃ったアレがボクサーパンツ越しに存在を主張していた。
指ですらこんなに怖いのに、あんなのホントに入るの……?
さっきまで前戯であんなによがって鳴いていたくせに、いざ本番直前になると、身体が震えだしてきた。
……だけど。
「……小夜」
駿河はそう言って、またあたしにキスをしてきた。
彼とのキスは、いつの間にかあたしにとっての精神安定剤みたいなものに変わっていた。
「ん……」
チュクチュクと口の中を動き回る駿河の舌があたしの歯の裏を優しくなぞると、ヘナヘナと腰が抜けそうになる。
さらには、もう一つの手があたしの胸をふんわり包んで、乳首を少し乱暴に弾かれれば、キスをされながらも喘ぎが漏れる。
「んんっ!」
ビクンと身体が跳ねた刹那、少しずつ侵入を許していた駿河の中指が根本まで一気にめり込んできた。
「ああんっ!!」
指だけだったからか、キスでリラックスさせてくれたからわからないけど、痛みを感じることはなかった。
「指は全部入ったぞ、痛いか?」
「だ、大丈夫……」
「お前の中、かなり熱くなってる……」
「あっ、ん……や……」
駿河がゆっくり指を出し入れする度にニチャニチャと粘る音が響く。
その淫らな音が自分から出たものだとはとても信じられなかったけど、ズッと指をあたしの中から引き抜いた駿河は、あたしの目の前にそれを見せつけてきた。
「やだ……」
常夜灯の薄暗い光に照らされた、濡れた指。少し鉄っぽいような、あたしの体液の匂い。
恥ずかしさのあまり、それから目を背けるあたしに、駿河はニヤッと笑った。
「こんなに濡れてくれてたんだな」
「……や……」
「そんな恥ずかしがんなって。お前が感じてるの見てたら俺だってこうなったんだから」
そう言って、駿河は纏っていたボクサーパンツをするんと脱ぎ捨てた。